食品安全情報blog過去記事

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  • 「毎日一本のダイエット飲料を飲むだけで健康に危険」

Sense about science
For the record
"Danger to health in just one bottle of diet drink each day"
12 July 2013
http://www.senseaboutscience.org/for_the_record.php/130/quotdanger-to-health-in-just-one-bottle-of-diet-drink-each-dayquot
2013年7月11日のDaily Expressと Daily Mail が、Susan Swithersが雑誌 Trends in Endocrinology and Metabolismに発表した、ダイエット炭酸飲料に使われている甘味料が砂糖と同じくらい有害で、1日にたった1本飲むだけで糖尿病や肥満や心疾患リスクがあがる、という「意見」を報道した。
英国栄養士会のSue Baicが反応する:
「事実は見出しとは違って、英国で販売されている人工甘味料は、糖尿病患者や体重を減らしたいと思っているヒトにとって、効果的で安全で役にたつという研究がほとんどである。EFSAは飲料の甘味付けに少量使うことは安全で認められるとしている。
甘味料はそれだけで痩せる特効薬ではなく、砂糖入り炭酸飲料をよく飲むヒトのカロリー摂取量を減らすのに役にたつ。」

  • 科学に基づかない予防措置が、常識や確立された科学やリスク評価原則に反して、欧州委員会のEDC規制への助言を導いている

Editorial
Scientifically unfounded precaution drives European Commission’s recommendations on EDC regulation, while defying common sense, well-established science and risk assessment principles
Toxicology in Vitro xxx (2013) xxx–xxx
http://ac.els-cdn.com/S0887233313001665/1-s2.0-S0887233313001665-main.pdf?_tid=df2c1334-edda-11e2-919e-00000aab0f01&acdnat=1373953687_726885e5e8c42f82914b759fad8b61fd
我々薬理学や毒性学の卓越した雑誌の編集者は、欧州委員会が、いわゆる内分泌撹乱物質(EDCs)への規制枠組みについて決定しようとしている今、注意を喚起する。現在提案されている枠組みは、薬理学や毒性学や既に確立されたあるべき基本原則、EFSAの意見、加盟国からの批判、の全てを無視し、欧州委員会の科学専門委員会にすら諮問しないで作られたものである。
既に指摘されているように、「内分泌撹乱」は毒性学的に定義されたエンドポイントではなく、有害影響につながるかもしれないあるいはつながらないかもしれない作用機序である。作用機序という概念はそれだけでは、EDCを含む他の無数の非遺伝毒性化合物に実験で証明できる閾値が存在することを意味しない。さらに内分泌系は生体が恒常性を維持するために環境の変化に反応して変化する生理反応に基本的役割を果たしている。これらの影響が適応的反応なのか、境界を越えて有害影響と呼べるものなのかを区別するのは毒性学の仕事である。そのような有害影響は適切にデザインされて実施された毒性試験で観察できる。
EDCかもしれないものへの懸念が重要であることには合意するが、同時にそのような物質の同定や規制には(a)動物やヒト全体にとって妥当な有害影響の定義と、(b)実際の人生での影響の強さの性質決定と懸念の閾値、に基づくべきである。
 現在提案されているEUのEDC規制枠組みは、in vitro、in silico、in vivoなどの一部の実験系で内分泌に関連する影響が見られたものは、閾値がないとみなしてアプリオリに規制することになっている。このアプローチはごく少数の論文に基づくもので、そのような性質の重要な規制にふさわしいだけの科学的にしっかりしたものではない。さらに規制案では内分泌撹乱物質の同定には「有害影響の提示には・・(略)・・ヒトデータの妥当性は、妥当でないという証明がない場合には妥当であるとみなすべきである」と述べている。
 全ての科学者は「影響がない」、「あてはまらない」ということを証明するのは生物学的及び統計学的に不可能であることを知っている。この文言は欧州委員会が科学的根拠の重さに関心がないことを示す。
そのため欧州委員会Manuel Barroso委員長の主任科学アドバイザーAnne Glover教授に2013年6月18日付で公開文書を送付する。

著者としてToxicologyやEuropean Journal of Pharmacology等の編集長
以下たくさんの科学者の署名付き公開文書

"Dr. Oz" facing suit by injured man
http://www.casewatch.org/civil/dietl/complaint.pdf
2013年3月15日起訴
Dr. Ozショーで、足が冷えて眠れない時の対処法として靴下にコメを入れてオーブンで加熱して履いて寝るといい、という情報を得て実践したら3度の火傷を負ったという損害賠償請求。被害者は糖尿病で末梢神経が鈍っていた。

  • レイキの実践にはプラクティショナーの手や心臓から定期的に強い電磁場が出ることはないようだ

Practicing reiki does not appear to routinely produce high-intensity electromagnetic fields from the heart or hands of reiki practitioners.
Baldwin AL
J Altern Complement Med. 2013 Jun;19(6):518-26
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23210468
3人のレイキマスターおよび4人のレイキ治療を受けた人の電磁場をMagnes 2500 WH SQUIDで測定した。何も観察されなかった。