食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

食べられる花ががんを予防するとは証明されていない

Behind the headlines
Edible flowers not proven to prevent cancer
Wednesday April 23 2014
http://www.nhs.uk/news/2014/04April/Pages/Edible-flowers-not-proven-to-prevent-cancer.aspx
Daily Telegraphが「英国風ガーデンの花を食べると心疾患とがんのリスクが減らせるかも」と報道した。しかしこのニュースのもとになった研究はヒトでのものではない。花を食べることはできるかもしれないががんを予防するという主張は証明されていない。
問題の研究は10の食用花のフェノール化合物を測定したもので、牡丹に高濃度含まれることを発見した。牡丹抽出物は抗酸化活性も高かった。この研究は花のヒトの健康への影響を評価したものではない。
抗酸化物質は多くの健康上のメリットがあると言われているが抗酸化サプリメントのレビューでは生存上のメリットについての根拠はみつかっていない。実際には一部の化合物は有害である可能性すらある。このレビューはある化合物に抗酸化活性があるからといって健康によいとみなしてはならないことを強調する。このことは食用花を楽しむことをやめろということではない。ただし一部の花は有毒であるので注意が必要である。
(牡丹はイングリッシュガーデンには似合わないような)