食品安全情報blog過去記事

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FDAは魚を食べることの総合的影響についての研究を発表

FDA Issues Net Effects Study on Fish Consumption
June 10, 2014
http://www.fda.gov/Food/NewsEvents/ConstituentUpdates/ucm396784.htm
研究は妊娠中及び授乳中の母親と小さい子どもへの更新助言を支持する
FDAは「市販の魚を食べることの胎児の神経発達への総合的影響の定量的評価(IQと早期言語発達で測定した)」(総影響評価)と題する研究を発表した。この研究の目的は妊娠女性が市販の魚を食べることの胎児の神経系発達への影響を推定することである。さらに小さい子どもが魚を食べることによる自身の神経発達への影響についての根拠もレビューした。FDAの評価案は最初は2009年に発表され、ピアレビューワーや一般、及び連邦機関からの意見や助言を組み入れて改訂した。
この評価や他の評価は、妊娠女性や授乳中の女性は水銀濃度の低い魚を週に8-12オンス(あるいは2-3回)食べることを薦めているアメリカ人のための食事ガイドライン2010を支持する。また本日EPAFDAが発表した更新助言も支持する。

  • 評価結果

Quantitative Assessment of the Net Effects on Fetal Neurodevelopment from the Eating Commercial Fish (As Measured by IQ and also by Early Age Verbal Development in Children)
http://www.fda.gov/Food/FoodborneIllnessContaminants/Metals/ucm393211.htm
母親が魚を食べることで米国の場合9才のIQに0.7ポイントのベネフィット、と推定。一方水銀によるIQ低下が0.01-0.05ポイント。
(日本が水俣病のようなエクストリーム事例しか研究できていないことが非常に残念。公害病スティグマのせいもあるだろうしIQのような指標を使うことへの抵抗もあるだろうけれど、とにかく日本の「研究」が時代遅れな感じ)