食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

論文等

  • 一流の科学者たちが必須でないフッ素化合物の使用の中止を求める

Leading scientists call for a stop to non-essential use of fluorochemicals
Wednesday 27 Aug 14
http://www.food.dtu.dk/english/News/Nyhed?id=D767ACE3-789F-4C17-B406-F5FF51A60723
デンマーク工科大学や国立食品研究所の科学者たちがフッ素化合物は必須の場合にのみ使われるべきだという助言をHelsingør Statementとして発表した。
衣類や家具などの撥水剤として使用されるパーフルオロオクタンスルホン酸などは分解しにくく環境中に長く残存する。
Helsingør Statement on poly- and perfluorinated alkyl substances (PFASs)
Martin Scheringer et al.,
Chemosphere Volume 114, November 2014, Pages 337–339
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S004565351400678X

  • オーガニック食品詐欺を防ぐには

How to prevent organic food fraud
27-Aug-2014
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2014-08/acs-htp082714.php
多くの消費者が「オーガニック」と表示された野菜や果物に高いお金を払うが、その表示が本物かどうかは別の問題である。Journal of Agricultural and Food Chemistryに発表された研究は慣行栽培とオーガニック栽培のトマトの識別法を検討した。オーガニックは慣行栽培の2倍もの値段で売られているので詐欺のリスクが高い。NMRを用いて傾向を解析した。
(オーガニックトマト1個より慣行栽培トマト2個のほうが圧倒的に良さそうだけど)

  • ワクチン拒否の特権表出

Expression of privilege in vaccine refusal
27-Aug-2014
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2014-08/uocd-eop082714.php
CU Denverの研究者らはワクチン拒否の理由に収入、教育格差があることを発見
新学期に全ての子どもたちが必要なワクチンを全て接種して学校に来るわけではない。コロラド大学Jennifer ReichらのGender & Societyに発表された新しい研究によると、ワクチン拒否の理由はその母親の階級に依存する。高収入で親の教育水準が高い家庭では意図的なワクチン拒否は自分たちが子どもたちを守れると信じているからで、収入と教育水準の低い家庭ではリソースへのアクセスを欠くからである。
高収入で余裕のある母親は自分独自の調査によりワクチンの代わりに健康的な食事や社会環境を整えるなどの時間とお金をつぎ込むことで子どもの健康を守れると考えており、その結果として十分なケアを受けられない貧しい家庭の子どもたちが犠牲になる可能性がある。