食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

JAMA

  • 食品の真のコスト 課税や補助金は公衆衛生を改善できるか?

The Real Cost of Food
Can Taxes and Subsidies Improve Public Health?
Dariush Mozaffarian, et al.,
JAMA. 2014;312(9):889-890. doi:10.1001/jama.2014.8232.
米国でも世界でも望ましくない食生活は死亡や障害に関連する主要因子のひとつである。栄養教育や食事ガイドライン、表示などで対応してきたが、これらのアプローチは個人が情報を与えられた上で選択できる能力に依存し、健康的な食生活は個人の責任とするものである。そしてこの戦略では十分な成果があがっていない。
一方医療は病気の予防よりは治療に優先的に取り組んでいる。洗練された医療技術は心血管系死亡率を相当減らしたが費用も相当かかっている。米国では医療費は急速に増加している。
食事の影響の大きさを鑑みると、個人が健康的な食生活をするための介入を強化する必要がある。例えば自動車事故は交通安全教育だけでは減らせず、包括的な多方面の政策で減らせる。現在の栄養関連疾患の流行にも同様の多方面アプローチが必要である。
いろいろな選択肢がある中で、課税と補助金による食品価格への介入が効果がある可能性がある。最も優先順位が高いのは砂糖入り飲料である。少しの改善でも集団レベルでは意味がある。

  • レストランでのカロリー表示のメリット

Potential Benefits of Calorie Labeling in Restaurants
Jason P. Block,; Christina A. Roberto,
JAMA. 2014;312(9):887-888. doi:10.1001/jama.2014.9239.
早ければ2014年夏にも、チェーンレストランのメニューにカロリー表示が義務化される。この小論では公衆衛生支持者がどうしてメニューへのカロリー表示をお推したかについて説明する。メニューへのカロリー表示は政府の肥満対策の初期段階であり研究者は影響を見守り続けるべきである。

  • 肥満患者の評価とライフスタイル管理

Assessment and Lifestyle Management of Patients With Obesity
Robert F. Kushner,; Donna H. Ryan
JAMA. 2014;312(9):943-952. doi:10.1001/jama.2014.10432.
http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1900525
系統的レビューからの臨床向け助言
本文はある女性患者のストーリーで始まる

  • 過体重と肥満の成人での名のあるダイエット法間での減量の比較 メタ解析

Comparison of Weight Loss Among Named Diet Programs in Overweight and Obese Adults
A Meta-analysis
Bradley C. Johnston et al.,
JAMA. 2014;312(9):923-933. doi:10.1001/jama.2014.10397.
http://jama.jamanetwork.com/article.aspx?articleid=1900510
BMI 25以上の成人で3ヶ月以上の減量食事療法のメタ解析。合計7286人の48の無作為化試験を解析し、食事介入無しの群と比べて最も大きく減量したのは低炭水化物ダイエットと低脂肪ダイエット。個別のダイエット法の差は最小限であった。結論としては減量のためにはどんなダイエット法でも続けられればいい。