食品安全情報blog過去記事

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カップ一杯のココアが記憶の治療ではない

Behind the headlines
A mug of cocoa is not a cure for memory problems
Monday October 27 2014
http://www.nhs.uk/news/2014/10October/Pages/A-mug-of-cocoa-is-not-a-cure-for-memory-problems.aspx
カップ1杯のココアが高齢者の記憶を30-40代にする」とIndependentが報道した。ココアパウダーを買いにスーパーマーケットに走る前に立ち止まってこの見出しより相当弱い事実を検討したほうがいい。このニュースは特別製のココアベースのフラボノール含量の多い飲料を飲んだ人々の記憶テストが、正確にはならないが少しだけ早くなったという小規模研究に基づく。わずか3ヶ月のこの研究では被験者の脳スキャンも行っている。認知や記憶に関与すると考えられている歯状回の活動が高まった。この検査でみられた弱い改善がヒトの日常生活に意味のある影響があるのかどうかを推定するのは難しい。食事を少し変えるだけで加齢による認知機能の低下や認知症を回復できるという考えはとても魅力的だ。しかしこの小規模研究ではそれを証明していない。