食品安全情報blog過去記事

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汚染と注意の問題は関連するのか?

Behind the headlines
Are pollution and attention problems related?
Monday November 10 2014
http://www.nhs.uk/news/2014/11November/Pages/are-pollution-and-attention-problems-related.aspx
Mail Onlineが「ADHDは母親が妊娠中に大気汚染に暴露されたことによる?」と聞く。妊娠女性にはガスマスクをしたり田舎に引っ越さなくても心配すべきことが十分ある。幸いなことに報道のもとになったこの研究は妊娠中の汚染物質暴露とADHDの関連を見つけたわけではない。実際、この研究ではニューヨーク近郊の250人のアフリカ系アメリカ人とドミニカ人の子どもの、9才時点でのADHDの症状(診断ではない)と母親が妊娠中の環境汚染物質暴露との関連を調べたものである。汚染物質−多環芳香族炭化水素(PAH)は母親と臍帯血のPAH DNA濃度で調べた。研究者らは母親の血液のPAH濃度とADHD症状に関連があることを見いだした。高PAH濃度の母親の場合、「不注意」と「総症状」において「中程度から著しく非定型」スコアがあると分rぬいされる可能性が高い。しかし母親の血中PAHと症状の関連が環境汚染によるという根拠はない。研究者らは母親の血中PAH濃度が空気中のPAH濃度や食事からの推定摂取量と関連しないことを見いだしている。この特定集団での比較的小規模の研究は関連を示してはいるが妊娠中の汚染物質暴露が子どものADHD発症可能性の間に関連があるというしっかりした根拠とはならない。