食品安全情報blog過去記事

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洗剤「ポッド」中毒リスク−専門家の反応

SMC
Laundry ‘pod’ poisoning risk – expert responds
November 14th, 2014.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2014/11/14/laundry-pod-poisoning-risk-expert-responds/
新しい米国の研究によると濃縮界面活性剤を含む洗濯「ポッド」は小さい子どもに重大な中毒リスクとなる
雑誌Pediatricsに発表された研究で、2012年と2013年に米国の中毒コントロールセンターは6才以下の子どもの洗剤ポッドの飲み込みや吸入などの暴露報告を17230件受け取っていることを発見した。この期間の入院は769人で平均1日1人である。1人は死亡している。
この研究の著者で全国子ども病院傷害研究センター長のGary Smith博士は「市販のどの洗剤ポッドが子どもにとって安全なのか不明で、全てのメーカーがより安全な包装や表示を採用するためには国の安全基準が必要である」という。「小さい子どもの保護者は洗剤ポッドではなくこれまでの洗剤を使うべきである」
NZ SMCはニュージーランド全国中毒センター(NPC)にNZ向けコメントを求めた
オタゴ大学全国中毒センター毒性学者Leo Schep博士
洗剤ポッドは濃縮した洗剤を水溶性の膜で包んだもので2010年以降小さい子どもにとってリスクとなるという論文が医学雑誌にたくさん報告されている。これらの製品はきれいな色で包装されているため子どもはお菓子と間違える。さらに内容物は濃縮されているのでこれまでの洗剤よりも傷害のリスクは大きい。2012年8月以降、ニュージーランド全国中毒センターには13件の通報がありそのうち12件が子ども(8ヶ月から5才)で、症状は軽いものから重症まであり重症あるいは/または持続する嘔吐や目の刺激などが報告されている。これらの製品の内容物が濃縮されていて傷害のリスクが高いことから、NPCは飲み込んだ場合には全て、皮膚や目・吸入暴露があって症状が軽くすぐなくなるものではない場合には医師の診断を受けるよう助言している。