食品安全情報blog過去記事

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あなたのコメにはどれだけヒ素が入っている?

Consumer Reports
How much arsenic is in your rice?
Published: November 2014
http://www.consumerreports.org/cro/magazine/2015/01/how-much-arsenic-is-in-your-rice/index.htm
Consumer Reportsの新しいデータとガイドラインは全ての人にとって重要だが特にグルテンを避けている人にとっては重要
2012年後半に我々はコメのヒ素についての最初の報告を発表し、その中で60の品種やコメ製品全てから測定可能なヒ素を検出した。
最近の検査で新しい情報が得られた。FDAが2013年に発表したコメ製品の無機ヒ素濃度のデータも参照した。その結果我々はコメシリアルやコメパスタの無機ヒ素は2012年のデータより多いことを発見した。新しい結果ではどちらも我々が一週間に薦めている子どものコメの最大量を超える。ライスケーキは一回で子どもの一週間分に相当する。ライスドリンクもヒ素濃度が高いので5才以下の子どもにミルク代わりに飲ませてはならない。
2012年に赤ちゃんは乳児用ライスシリアルを1日に平均1食以上食べないように、食事には他の穀物で作ったシリアルを含めるべき、と助言した。新しい結果からこれを変更することはない。我々の結果をFDAに伝えてコメントを求めたところ、FDAはこれまでの助言である「妊婦や乳幼児を含む全ての人は多様な穀物を食べるべきである」を繰り返した。また保護者には「子どもの最初の固形食(離乳食)にはコメ以外の選択肢を検討すべき」と指摘した。
ヒ素の問題
ヒ素には無機と有機の二つの化学型があり有機ヒ素のほうが毒性は小さい。(有機ヒ素は化学用語であり食品の有機とは違うことに注意)
少量のヒ素に定期的に暴露されると膀胱、肺、皮膚がんおよび糖尿病や心疾患のリスクが高くなる。最近の研究では子宮内暴露で赤ちゃんの免疫系に悪影響がある可能性がある。
米国コメ協会は「食生活にコメを含むことはヒ素によるリスクを上回る利益がある」という。Consumer Reportsの専門家はこの濃度ではリスクになると信じている。
コメやコメ製品のヒ素に米国基準値はなく、2012年以降Consumer ReportsはFDAに基準の設定を求めてきた。FDAは我々に、「FDAのコメのヒ素評価は優先順位が高い。昨年過去最大の検査結果を公表した。これらを食べることによる健康リスクの評価案を発表する予定である」と話した。
消費者の質問への回答
2012年の報告以降、たくさんの質問をもらった。最も多かったのは「ヒ素濃度の低いコメはある?」「他の穀物にもヒ素は含まれる?」だった。ここに答えよう。
より良いコメ
コメのヒ素濃度は種類や栽培地により大きく異なる。平均するとカリフォルニア、インド、パキスタンのホワイトバスマティ米と米国の寿司米は他の種類の米の半分程度の無機ヒ素濃度である。アーカンソールイジアナ、テキサスは高い。玄米は白米の80%ヒ素が多い。オーガニック栽培と慣行栽培に差はない。
ヒ素の少ない穀物
アマランス、そば、キビ、トウモロコシなどにヒ素はほとんど含まれない。大麦なども低い。キノアは時々多い。それでもコメよりはるかに少ないのでいろいろなものを食べることが重要である。
調理
コメを茹でて水を捨てるとヒ素含量が減る
新しいコメの規則:週に7ポイント
コメ1/4カップをご飯にしたときに成人は3.5ポイント、子どもは8.25ポイントと計算して一週間に最大7ポイントまで、としている。
大人は週にお茶碗2杯くらい、こどもは1杯未満しか食べられないという水準
報告書
http://www.greenerchoices.org/pdf/CR_FSASC_Arsenic_Analysis_Nov2014.pdf
コーデックスの精米の無機ヒ素基準0.2 ppmが気に入らないらしく0.12ppmにすべきと主張している
なぜこうなったかというと、EPAが2010年に発表した無機ヒ素の再評価案で提示されたスロープファクター25.7 mg/kg/d(現在ペンディング、今のところ公式には1.5)を用いて、過剰発がんを本来あるべき10-6ではなく10-3で我慢してやった、とのこと。こどもについては10-4で我慢した、らしい。
(日本のコメのデータ見たら思いっきり拒否するだろうなぁ)