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心血管系リスクとクレジットの格付け−専門家の反応

SMC
Cardiovascular risk and credit ratings – expert responds
November 18th, 2014.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2014/11/18/cardiac-risk-and-credit-ratings-expert-responds/
新しいニュージーランドの研究によるとクレジットカードの格付けが悪いことは心臓の健康の悪さと関連する。この関連には教育や認知能力、自己管理レベルが背景にある。
1972年に始まった、1000人を生まれたときから追跡するオタゴ大学Dunedin 総合的健康発達研究のデータを用いてPNASに発表された研究。クレジットカードの格付けの低さと心血管系の健康の悪さに強い関連があったがそれは人的資本レベルで説明できるだろう、としている。
SMCは専門家のコメントを集めた
オークランド大学生物統計Thomas Lumley教授
この研究は心血管系疾患の予想リスクはクレジットスコアに関連し、その関連の約半分は「人的資本」変数で説明でき、この予測可能成分の約半分は子どもの頃に測定できた変数で予想できること、収入はこの関連を説明しないことを示した。このどれもが特に驚くべきことではないが生まれたときから普通でなく代表性のある集団のデータを持っていることは興味深い。現在Dunedin縦断研究の人々は38才で、心血管系リスクは大部分が理論的なものである。最も人的資本スコアの高い200人は次の10年間に最もスコアの低い集団より2件多く心血管系イベントが予想される。従ってこの研究からはクレジットカードの格付けを健康保険に使うことについてはそれほど役にたたない。この研究はクレジットスコアが人々を区別する方法かどうかについての疑問に根拠を提供するものではない。クレジットスコアの利用に賛成する人も反対する人もそれが一部は子どもの頃に決まる人的資本についての情報を含むことについては既に合意している。