食品安全情報blog過去記事

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SMC

  • 新しい飲酒制限は水では誤魔化せない−Dominion Post紙

Water won’t beat new booze limit – The Dominion Post
December 1st, 2014.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2014/12/01/water-wont-beat-new-booze-limit-the-dominion-post/
本日より飲酒運転の規制値が呼気1Lあたり250 microgアルコールあるいは血液100mLあたり50 mgに引き下げられる。この法の変更は飲酒運転による事故を減らすためである。ニュージーランドでは過去10年で約6400人が死亡している。Michael ForbesがDominion Postにこの新しい規制値の背景について説明している。
新しい規制値では仕事が終わった後の2杯まではまだ飲めるが検査に合格するために水を飲むのは無駄だろう。どのくらいまで大丈夫かを簡単に言うことはできない−体重や飲酒時間、一緒に食べた食品にもよる。身体がおおきいほど水の量が多いのでアルコールが薄まる。女性の方が男性より水分は少ない傾向がある

  • ジャンクサイエンスとの戦いに専門家が輝く

Experts shine in fight against junk science
Peter Griffin posted in on November 7th, 2014.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2014/11/07/experts-shine-in-fight-against-junk-science/
今週は気候変動否定論と「魔法の」エボラ治療薬とホメオパシーが見出しを飾った
しかし概ねメディアはその根拠を明示し専門家の意見を強調してそれらの主張を全体的視点で報道した。
Genesis II Church of Health and Healing(健康と癒しの第二創世教会)のリーダーであるJames Humbleがミラクルミネラル溶液(MMS)の宣伝のためにニュージーランドに来たことが一面のニュースになった。Medsafeはこの治療法は工業用の漂白剤と同様でそれを使用すると重大な有害影響がおこる可能性があると警告した。オーストラリアのニュースがビクトリアの4人がMMS治療で入院したと報道している。
ナチュラルレメディの専門家Shaun Holt博士とオークランド大学の微生物学者Siouxsie Wiles博士が多くのメディアに出演してHumbleがMMSについて広めている、エボラやマラリアやAIDSを治療できるという主張の疑似科学性を説明した。
今日はヘラルド紙が、Hauraki Plainsでの「非宗教」教会のセミナーの一つに参加しようとしたオークランドの男性が参加費500米ドルを払っていないという理由で追い出されたことを報道した。Humbleのオーストラリアツアーの真の目的を示唆する。
今週は何人かの気候科学者が最新のIPCC報告書を説明するためにメディアに出ていた。この報告では2100年までに化石燃料の使用をほぼ排除できれば、まだ気候変動対策の時間はあるとした。IPCC報告書に寄与したTim Naish教授とJames Renwick博士がニュージーランドにとっての意味をメディアで説明した。しかしTVNZは気候変動懐疑派でエネルギー部門のコンサルタントであるBryan Leylandを取り上げることで気候変動の報道を歪めた。その日のうちにTVNZのウェブサイトには一般の人々や科学者やジャーナリストからたくさんの苦情が寄せられた。
また今週は緑の党が、エボラ対策にホメオパシーを使うことを求める請願に署名したナチュラルヘルス製品大臣(影の)Steffan Browningを降格した。このみっともない署名は英国で注目され、党内でも非難された。
Grant Jacobs博士はこの降格を歓迎しているが彼がまだ科学関連の影の内閣にいることを指摘している。Steffan Browningの遺伝子組換えやその他の問題への立場のために緑の党に投票しないという人たちがたくさんいる。
(エボラにホメオパシーなんていう政権は願い下げだと普通は思うけれど。Steffan Browningは政府機関がモンサントの陰謀で買収されているとか言う人)