食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

論文等

  • 吸入した酸素はがんを引き起こすか?

Can inhaled oxygen cause cancer?
13-Jan-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-01/p-cio010715.php
PeerJに発表された研究によると酸素ですら「量により毒となる」。高度により酸素濃度が減るが肺がんの発症率が下がる。非呼吸器系のがんではそのような関連はみられない。
米国西部の高度の異なる地域(カリフォルニアImperial Countyは-11m、コロラドのSan Juan Countyは3473mで酸素濃度の差は34.9%)でのがん有病率を調べた。

  • 米国の9州の若い死亡事故犠牲者の半分はアルコールか大麻を使用していた

Half of young victims of fatal crashes in 9 US states used alcohol or marijuana
13-Jan-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-01/cums-hoy011315.php
Injury Epidemiologyに発表された、1999-2011年の16-25才の交通事故による死亡7191のデータを解析した結果。9州では死亡したドライバーの血液か尿のルーチン検査をしている。全体として50.3%からアルコール、大麻またはその両方が検出されている

  • 効果的健康メッセージをデザインする

Designing Effective Health Messages
14-Jan-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-01/cfb-deh011315.php
ある健康に関する決定の有害影響について語るのとポジティブな影響について語るのとどちらがいいか?Nutrition Reviewsに発表された新しい研究によると最も効果的な方法は対象にする聴衆により異なる可能性がある。
医師などその分野に深く関与している人は「日焼け止めを使わないと皮膚がんになるリスクが上がる」といったネガティブ表現に影響されやすい。一方知識の乏しい一般人向けだとポジティブな、何かをすると何かが得られるというメッセージのほうが効果的である。

  • 健康上のメリットのあるGMOには大きなマーケットポテンシャルがある

GMOs with health benefits have a large market potential
13-Jan-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-01/gu-gwh011315.php
Nature Biotechnologyに発表

  • 研究者がBPABPSはゼブラフィッシュの胚の脳の発達に影響することを発見

Researchers find BPA and BPS affect embryonic brain development in zebrafish
12-Jan-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-01/uoc-rfb010915.php
PNASに月曜日に発表されたCalgary大学のDeborah Kurraschらの研究によるとBPABPSはゼブラフィッシュの脳の発育を変化させ多動にする。

これを受けて
新しい研究がBPABPSは胚の発達に影響することを示した
A new study shows BPA and BPS affect embryonic development
Jan 12, 2015
http://www.660news.com/2015/01/12/a-new-study-shows-bpa-and-bps-affect-embryonic-development/
BPAフリー」と主張している何かはBPAを含むものより悪いかもしれない
BPAほどデータのあるものなんてそうそうないので、「BPAフリー」のほうが不確実性は高い)

Scienceニュース
Plan to save monarch butterflies backfires
By Lizzie Wade 13 January 2015
http://news.sciencemag.org/biology/2015/01/plan-save-monarch-butterflies-backfires
米国で除草剤耐性作物が拡大してオオカバマダラがその餌とするトウワタが減っているということがわかって、全国の人々が善意で庭にトウワタを植えた。しかし新しい論文によるとこの善意の行動は結果的にオオカバマダラを危機にさらしている。栽培したトウワタの種類が間違っていて固有の種は冬に枯れるのに枯れないため蝶がメキシコに旅をしなくなり寄生虫感染が蔓延している。Proceedings of the Royal Society Bに発表。