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1980年代の脂肪ガイドラインは「根拠がない」と研究が主張

Behind the headlines
1980s fat guidelines 'lacked evidence,' study argues
Tuesday February 10 2015
http://www.nhs.uk/news/2015/02February/Pages/1980s-fat-guidelines-lacked-evidence-study-argues.aspx
新しい研究が1980年代に導入された食事脂肪ガイドラインが厳密な根拠に基づいていないと主張したため、「結局のところバターは悪くない:主要研究が80年代の乳脂肪についての助言は欠陥があったという」のがDaily Mailの一面の見出しである。問題の研究は英国で1983年に、米国で1977年に発表された飽和脂肪についてのガイドラインを調査した。当時に入手可能だったエビデンス、特にRCTの結果が助言を支持していたかを調べた。研究者らは当時入手可能だった6つのRCTを同定し、そのプール解析からは飽和脂肪の摂取量を調節することが心疾患やその他の原因による死亡に意味のある影響は示されていなかった。しかしこの知見は正確な文脈で解釈されることが重要である−このことは助言が間違っていたことを意味しない。我々は70年代後期から80年代初期にかけて公式ガイドラインの背景にどのエビデンスが使われたのかを知らない。RCT以外の、観察研究のような他の試験を参照した可能性がある。この新しいレビューでは1983年以前に発表された6つのRCTのみを検討したもので、それは全て男性でほとんどが既に心疾患の人のデータである。現在の食事助言は肩パッドのついた服を着てアフロヘアで遊んでいた1980年代のままではない。実際、バランスの取れた食事の一環として、地中海スタイルの食生活として、少量の飽和脂肪摂取は薦められている。しかしこれを根拠に好きなだけ飽和脂肪を食べても健康に悪影響がないと結論するのは間違いである。