食品安全情報blog過去記事

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論文等

  • 白血病に関連する突然変異は加齢によりほぼ避けられない

Leukemia-associated mutations almost inevitable as we age
26-Feb-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-02/wtsi-lma022415.php
Cell Reportsに発表された研究によると我々が年をとると白血病に関連する遺伝子変異を生じるのはほぼ不可避である。血液系のがんの兆候のない4219人についての調査をもとに、50-60才の最大20%、90才以上では70%以上が白血病にみられるのと同じ遺伝子の変化がある血球をもつ
(変異がある=白血病ってわけではない。がんの遺伝子検査によるスクリーニングを薦めない理由でもある。)

  • 子どもの食事に与えるスーパーマーケットの影響

Impact of a supermarket on children's diets
26-Feb-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-02/nlmc-ioa022415.php
Public Health Nutritionに2月26日発表された論文によると、「フードデザート(食の砂漠)」と考える場所にフルサービスのスーパーマーケットを設置しても子どもの食事が健康的になったり肥満が減ったりしない、少なくとも短期的には。
多くの人が健康的な食品の小売店が近くにあれば子どもの肥満が減るだろうと期待している。しかし実際に評価されたことはない。この研究は政府が補助金を出して生鮮食品を販売するスーパーマーケットを開店したことの影響を初めて対照群を設けてしらべたものである。少なくとも開店から1年後、子どもたちの食事や家庭の食品入手状況に意味のある差はない。

  • 何故虚偽であることが証明されている自閉症の治療法の流行がなくならないのか

Why debunked autism treatment fads persist
26-Feb-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-02/ehs-wda022615.php
自閉スペクトラム疾患の子どもたちのコミュニケーション障害は親や教師になんでも試みようとさせるが、不運なことに心理学や疾患の専門家は最新の科学を必ずしも上手に伝えられない。これらの要因が自閉症コミュニティーを完全に否定された「治療法」や介入に対して特に脆弱にしている、とEmory大学の心理学者Scott Lilienfeldは言う。
Evidence-Based Communication Assessment and Interventionに発表された「科学的根拠が否定的であるにもかかわらず流行する介入:自閉症のファシリテイテッド・コミュニケーションを事例に」でLilienfeldがコメントしている。この中で何年もの間失敗してきた数々の治療法−グルテンフリーカゼインフリー食、抗菌剤投与、ヒツジの幹細胞注射、キレート療法、磁石の靴底、高圧酸素療法、加重ベスト、漂白剤浣腸などを説明している。特に詳細に記述しているのがファシリテイテッド・コミュニケーションである。
オープンアクセス
The persistence of fad interventions in the face of negative scientific evidence: Facilitated communication for autism as a case example
http://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/17489539.2014.976332#.VO_F06TlpaR
NHKスペシャルがやらかした「奇跡の詩人」。NHKスペシャルほかにもいろいろやらかしていて、レスベラトロールも「その後」をちゃんと放送すればいいのに。受信料とってるのに?)