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肥満の人は「食べている砂糖の量を過小推定している」

Behind the headlines
Obese people 'underestimate how much sugar they eat'
Tuesday March 17 2015
http://www.nhs.uk/news/2015/03March/Pages/obese-people-underestimate-how-much-sugar-they-eat.aspx
Mail Onlineが「肥満の人々は自分が食べている砂糖の量を「認めない」」と報道した。砂糖の摂取量と肥満について調査している研究者らが、過体重の人の自己申告による砂糖摂取量と実際に食べている量に「巨大なギャップ」があることを発見した。Norfolkの約1700人に食事記録により砂糖の摂取量を自己申告してもらい、3年後にBMIを測定した。研究者らは尿検査の結果から実際に砂糖を多く食べている人が食べていない人より3年後に過体重である可能性が高いことを見いだしたが、自己申告では逆だった。
カロリー全体ではなく砂糖単独の肥満への役割については明確ではなくこれまでの研究では結果は一貫していない。この研究の限界の一つは一回の尿検査では調査期間全体の砂糖摂取量を知ることはできないことだろう。また考慮していない他の要因に影響されている可能性もある。
ニュースでは過体重の人が食べているものを認めていないことに注目しているが、この研究そのものが食事記録と尿検査の結果の矛盾を説明しようとしていない。
全体としてはこの研究の主要な結論は、自己申告による主観的食事記録ではなくより客観的な指標が将来の研究に役立つだろうということである。
(太っている人は食べてないのに太るって主張することが多いのは既にわかっている。食事記録が全く使えないというわけではなく、使える範囲を見誤るなということ。体重計で調味料計ったり三角定規で駅までの距離測ったりしないでしょ?)