食品安全情報blog過去記事

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食品汚染物質のエピゲノム修飾影響を調べるための二つのモデルの可能性:ゼブラフィッシュ胚と間葉幹細胞

The potential of two models to screen for epigenome modifying effects of food contaminants : Studies in zebrafish embryos and mesenchymal stem cells
2015-03-19
http://www.rivm.nl/en/Documents_and_publications/Scientific/Reports/2015/maart/The_potential_of_two_models_to_screen_for_epigenome_modifying_effects_of_food_contaminants_Studies_in_zebrafish_embryos_and_mesenchymal_stem_cells
発生初期の暴露が人生の後期に影響する場合の作用機序としてエピジェネティック修飾が仮定されている。現在エピジェネティック影響を調べる試験系がないため、文献で可能性が示唆されている二つのモデルについて検討した。
一つはゼブラフィッシュ胚で、このモデルにDNAメチル化阻害剤5-アザシチジン、ニッケル、カドミウムヒ素、エチニルエストラジオール、ジエチルスチルベストロールビスフェノールA、PFOAを受精後2時間から72時間与えてDNAを抽出し、全体のメチル化の程度と座位特異的メチル化を調べた。全体のメチル化はあまり良い指標ではないが特定座位のメチル化は指標として使える可能性が示唆された。
もう一つのヒトの臍帯由来初代培養間葉幹細胞の脂肪細胞分化モデルは、細胞や実験毎に反応が多様で評価には使えないと結論した。