食品安全情報blog過去記事

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The Truth About Detox Diets
by Ben Cosgrove | March 19, 2015
http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/diet-weight-loss/nutrition/article/truth-about-detox-diets
もしあなたが最近インターネットでライフスタイルマガジンやセレブのインタビューなどを見たことがあったら「デトックス」という言葉を見聞きしたことがあるだろう。このはっきりしないどこにでもある言葉は体重を落としたり身体を再起動させたりきれいにしたりするとされる各種食事法に使われる。セレブの薦める1日の食事だったりコーヒー浣腸のような激しいものだったりする。
健康的習慣を身につけるのに身体を洗浄するという考えは魅力的に感じるかもしれない−特にあなたが食生活が乱れていたりお酒を飲み過ぎてしまったりした場合には。しかし「デトックス」という概念を支持する根拠はなく、科学的にはナンセンスである。そして一部のデトックス法はある種のヒトにとっては危険ですらある。ここにデトックスの簡単な説明をする。
ところで「デトックス」とはどういう意味?
もともとアルコールや薬物が人体から排出されるプロセスを指す解毒(detoxification)を省略したものである。
しかし今日の「デトックス」は無数の伝統的でない食事法や方法のがらくた入れである。
多くの方法で排除すると主張している毒素とは何?
毒素は一般的にはヒトにとって有害な植物や動物や細菌が作る物質のことである。
しかしデトックス提唱者の間ではあまりにも広範な意味で使われ無意味になっている。
我々の身体は正常に機能していれば既に「デトックス」するようになっている?
エス。人体には解毒機能がある。健康的な食生活や睡眠や運動は機能が働くのに役立つが特別な「デトックス」法やサプリメントなどが自然の機能を助けたりするという根拠はない。
ある種のデトックスは危険?
特に過激なものは危険である場合がある。例えば必須栄養素を排除したり大腸洗浄等。さらに妊婦や慢性疾患がある人が極端な食事法をするとリスクが高い。
デトックスに科学的根拠はある?
何の根拠もない
例えば大量に水を飲むのは?
必要以上に大量の水を飲むのは腎機能に悪影響がある
基本
特別なデトックスは必要ない。デトックス法にお金やエネルギーを使う代わりに健康的な食生活と運動と睡眠を心がけよう。

  • 「もしあなたが予防接種反対なら・・私の息子のこの写真を見て」

'If you're anti-immunisation ... take a look at this picture of my son'
March 20 2015
http://www.stuff.co.nz/life-style/parenting/baby/caring-for-baby/67450939/If-you-re-anti-immunisation-take-a-look-at-this-picture-of-my-son
Greg Hughesとその妻Catherineは先週、生まれて間もない息子Rileyを百日咳で亡くして悲嘆にくれている。しかし彼は他の家族が同じような苦しみを味わうことを防ぐために彼の重要なメッセージを伝えることにした。
3月15日にFacebookに反ワクチンのヒトに向けて、彼の息子Rileyがパースの病院で病気と闘っている時の写真を見るよう呼びかけた。「もしあなたが反ワクチンなら、生後4週間で百日咳で戦っている息子の写真を見て欲しい。そして私に予防接種が悪いことだと考えた理由を話して欲しい」と書いた。Rileyはその48時間後に、生後32日で死亡した。彼は予防接種するには早すぎたしどうして感染したのかはわかっていない
https://www.facebook.com/lightforriley

  • ADHDのある/ない男の子にオメガ3サプリメントを与えた研究についての専門家の反応

SMC
expert reaction to study on dietary omega-3 supplements and attention in boys with and without ADHD
March 19, 2015
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-on-dietary-omega-3-supplements-and-attention-in-boys-with-and-without-adhd/
Neuropsychopharmacologyに発表された論文がADHDの治療法としてのオメガ3サプリメントの可能性について研究した。著者らは40人の男の子のコホートでオメガ3サプリメントADHDの症状を減らしたと報告している
King’s College London精神医学心理学神経科学研究所(IoPPN)子供青少年精神医学名誉教授Eric Taylor教授
この試験はADHDの子どもにEPA/DHAが弱いが有意なメリットがあるという現在の科学的コンセンサスへの支持を加える。安全性と費用対効果についてはまだ確立されていない。
定型発達の子どもについてはメリットは明確ではない。一般人にとってサプリメントが効果があるかどうかについてはさらなる研究が必要である。

  • ウエアラブルガジェットについての技術コラムが「疑似科学」と激しい批判を浴びる

NYT
A Tech Column on Wearable Gadgets Draws Fire as ‘Pseudoscience’
By Margaret Sullivan March 19, 2015
http://publiceditor.blogs.nytimes.com/2015/03/19/a-tech-column-on-wearable-gadgets-draws-fire-as-pseudoscience/?_r=0
Nick BiltonはNYTにDisruptions(混乱)という名前のテクノロジー関連コラムを書いているが今週のコラムはEruptions(噴火)に変えた方がいいだろう。問題のコラムは携帯電話を巡る健康への有害影響の懸念とアップルウォッチのような新しいウエアラブルガジェットについてのもので、すぐに「疑似科学」とされた。The VergeやScience Blogsや Slateの記事は特に批判的だった。コラムが信頼性を評価しないで研究を引用し怪しい情報源を(オステオパスのDr. Joseph Mercolaを健康の専門家と紹介、MercolaはFDAから何度も根拠のない医療で警告文書を送られている)頼りにして警鐘を鳴らす見出しや言葉を使っていることなどが批判されている。見出しは「ウエアラブルコンピューターはタバコと同じくらい有害か?」である。(この見出しはあとで「ウエアラブルテクノロジーについての健康上の懸念」に変えられた)
読者からは「恐怖を煽る」コラムという批判が届いている。
私はコラムの著者のBilton氏と編集者のStuart Emmrichに問い合わせた。Bilton氏はコラムを擁護しそこで紹介した研究はこれまでもメディアで報道されたことがあるとし、自分は携帯電話をヘッドセット無しでは長時間使わないしもうすぐ生まれる子どもも脳が成熟するまで遠ざけておくと言う。Emmrich氏もこれを適切だと思っているという。
私(Margaret Sullivan)の立場は、Bilton氏がテクノロジーについて書いてきたことは時に有益ではあったが彼を健康や科学の専門家にしたわけではない。専門外の複雑なことを書くときにはチェックや注意が必要だが、ここではそれがなされていない。さらに最初の見出しは人目を引くためのもので、トーンを落としたのは科学のスタッフが気がついて反対したからだ。トピックスを取り上げることが問題なのではなく、重大な研究についてはそれなりに理性的な評価が必要だということである。

(見出しのタイトルを変えたといってもURLにはもとのタイトルがのこっている
The Health Concerns in Wearable Tech
MARCH 18, 2015
http://www.nytimes.com/2015/03/19/style/could-wearable-computers-be-as-harmful-as-cigarettes.html
イラストも怪しげだが腕時計だとどこのがんになるのかなぁ。グーグルグラスも危険だそうで。)