食品安全情報blog過去記事

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その他

  • WHOが全ての臨床試験の結果を発表するよう要請

senseaboutscience
WHO calls for all clinical trial results to be published
15 April 2015 –
http://www.senseaboutscience.org/news.php/438/who-calls-for-all-clinical-trial-results-to-be-published
WHOが全ての臨床試験の結果は発表すべきと明言したことを歓迎
(Síle Lane 、Richard Stephens 、Ben Goldacreのコメント略。
主に医薬品の話ではあるが時代は変わっていることを象徴する。食品の健康機能表示のための根拠としての研究には臨床試験登録を要求されていることを無視している人たちがいるけれど、これがあることでトクホよりハードルが上がっているはず。トクホの申請書類って都合のいいものだけ選んで出せる。時代が違うので仕方ないとはいえ今や意味がない。)

  • ヒトの「人体移植」計画に疑いの目

SMC
Plans for human ‘body transplant’ met with skepticism
April 16th, 2015.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2015/04/16/plans-for-human-body-transplant-met-with-scepticism/
イタリアの外科医の、ヒトで初めての「全身移植」を行う計画が疑わしいと見られている
Surgical Neurology Internationalに、Dr Sergio Canaveroが29才の全身の筋肉が衰える病気のロシア人の頭を死体に移植する計画の概要を発表した。オタゴ大学の科学者はこの計画は「サイエンスフィクション」でしかないと言っている。

Roundup and Risk Assessment
By Michael Specter
April 10, 2015
http://www.newyorker.com/news/daily-comment/roundup-and-risk-assessment
ラウンドアップの特許は既に切れているが1974年にモンサントが開発した。この除草剤は広く使われているが特にGMOと一緒に使われることが活動家の長年にわたる避難のもとになっている。しかし活動家が批判しても世界中の農家や園芸家はグリホサートを使い続けている。IARCの決定は何も変えないだろう。
IARCの分類について説明するビデオでミシガン大学のAndrew Maynardは「それは岩があなたを殺すことができるというのと同じである。ただしそのためには高いところからあなたの頭の上に落ちる必要がある、ということを言わずに」と言っている。
(いろいろ略)

Health Advocates, Agribusiness Continue to Spar Over Weed Killer
Wed, 04/15/2015
http://www.chem.info/news/2015/04/health-advocates-agribusiness-continue-spar-over-weed-killer
よく使われている除草剤の健康リスクに関する長い議論は先月のIARCの分類でまた別の局面を迎えた。この決定により規制への影響があるかどうかはまだわからない。

  • ラウンドアップの問題:何ががんをおこすのかを突き止めることは何故そんなに難しいのか

The Roundup problem: Why it's so hard to pinpoint what causes cancer
by Laura Lorenzetti April 15, 2015,
http://fortune.com/2015/04/15/roundup-monsanto-cancer-link-hard-to-prove/?xid=timehp-category
30年前に米国EPAは世界で最も多く使われているグリホサートががんの原因になるかもしれないと警告した。しかし禁止したり制限したりはせず、6年後の1991年にその決定を覆して「発がん性についての信頼できる根拠はない」ので安全であると発表した。
今日グリホサートはモンサントやその他ジェネリック製品の製造業者に年に60億ドルの収益をもたらしている。しかしIARCが3月に「おそらく」発がん性と発表したことでその有害性についてまた関心が集まった。
これによりグリホサートはAlar、赤色2号、サッカリンと同じカテゴリーになり、これらはすべて一度は発がん性が指摘されたが後に発がん性はわからないとなったものである。赤色2号は禁止されたがサッカリンは今でも広く使用されている。IARCの発表は農家や製造業者にとっては頭が痛いが現在グリホサートを再評価しているEPAはIARCの見解は独自に検討すると言っている。
しかしこの議論はより広範な疑問を提示する:ある化合物が発がん性があるかどうかを決めるのはなぜそんなに難しいのか?特定の化合物と発がんを結びつけるのは、一般の人々が過剰に単純化された見出しから想像するような簡単なものではない。IARCはハザードのみを判断し規制機関はリスクと利益を秤にかけて安全な使用量を決める。