食品安全情報blog過去記事

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グリホサートはがんを誘発するか?専門家グループがWHO内部での評価の違いに対応する

Does glyphosate cause cancer? - Expert group to address diverging assessments
within the WHO
15.06.2015
http://www.bfr.bund.de/cm/349/does-glyphosate-cause-cancer-expert-group-to-address-diverging-assessments-within-the-who.pdf
入手できる全ての研究のレビューを経て、農薬の有効成分として使用されるグリホサートに発がん性はないと国や欧州の当局、JMPRを含む国際機関が評価した。
2015年3月の会合でIARCはグリホサートを、「ヒトでの限られた根拠」と「動物での十分な根拠」に基づき、グループ2A(おそらくヒト発がん性がある)に分類した。この分類は2015年3月20日にLancetの雑誌に短報として発表された。ドイツはEUにおけるグリホサートの「報告担当国」だったのでBfRがこの分類についてコメントを発表した。
BfRはモノグラフが発表されればIARCの分類を詳細にレビューするだろう。2015年5月29日のIARCの発表によるとモノグラフの発行は2015年7月に前倒しされている。BfRも他の世界中の評価担当機関も現在その報告を入手できていないのでIARCの結論を包括的に評価することはできない。
WHOが最近、IARCとJMPRの評価の違いの理由を検討する臨時ワーキンググループを作った。この専門調査会は2015年9月までにさらなる議論や対応についての報告をJMPRに行う。このプロセスはWHOにおける科学的不一致への対応法として知られる。
WHOのサイト
Expert Taskforce on Diazinon, Glyphosate and Malathion
http://www.who.int/foodsafety/areas_work/chemical-risks/jmpr/en/
専門家のリストも掲載されている