Bees: EFSA tackles multiple stressors
25 June 2015
http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/150625b.htm
ミツバチは多くの方向から攻撃されている。寄生虫、感染、農薬、環境の変化はミツバチのコロニーに悪影響を与える既知の要因の一部である。しかしこれらの要因が組み合わさるとどうなるのか?そしてこれら全ての要因を考慮したモデルを作ってある時ある場所でのコロニーにこれらのストレス要因がどう影響するかを予想することは可能なのか?
EFSAはこれらの疑問に答えるための、ミツバチコロニーへの多数ストレス要因のリスク評価の枠組みを作ることを究極の目標とした大プロジェクトを開始した。この複数年プロジェクトには、ミツバチ、動物の健康、植物の健康、農薬、データやモデル作成の専門家など関連する一連の分野の科学者が参加する。EFSAは欧州委員会、加盟国、その他EU機関や研究団体と緊密に協力する。
EFSAのミツバチの多数ストレス要因(MUST-B)ワーキンググループの座長であるUniversity College Dublin の獣医師Simon Moreは、「我々は野心的であるがエキサイティングな課題を自らに設定した。これらの異なるストレス要因がどう組み合わされでミツバチのコロニーを弱体化あるいは殺すのかを理解しようとするなら、この種の統合的アプローチは絶対的に必要である。」という。「我々の枠組みを組み立てるには基本的に二つのことが必要である:信頼できる、調和の取れたモニタリングデータ−例えば巣に細菌やウイルスのような感染源や残留農薬のようなものがどれだけあるのか−、そしてデータを処理して影響を説明し予測できるシミュレーションモデル。単純なように聞こえるかもしれないがこれは大きな科学的挑戦である。」
EFSAの農薬の専門家は既に既存のモデルをこのプロジェクトに適用できると薦めている。BEEHAVEモデルは気候条件、餌、感染源などの環境要因を考慮して巣の個体群動態をシミュレートする。PPRパネルのメンバーは、このモデルは現在の形では規制リスク評価には使えないが、将来農薬やその他のストレス要因のミツバチコロニーへの影響を予想するために採用できる可能性がある、という。彼らはこのモデルに農薬モジュール、Nosema や Foulbroodのような追加の感染源、これらの感染源や寄生虫、気候条件、土地条件との相互作用を測定できるヨウ素などを組み入れることを薦めている。
MUST-Bプロジェクトのデータについては、EFSAの動物の健康と福祉の専門家が、ミツバチコロニーの健康状態についての情報を集めるのに使える調査方法やツールの開発を行っている。
- 景観レベルでのミツバチの複数ストレス要因の規制上の文脈で、およびリスク評価のための使用でのBEEHAVEモデルの適用可能性についての声明
Statement on the suitability of the BEEHAVE model for its potential use in a regulatory context and for the risk assessment of multiple stressors in honeybees at the landscape level
EFSA Journal 2015;13(6):4125[91 pp.]. 25 June 2015
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4125.htm