Bart Ground Cumin recall rescinded
29 June 2015
http://www.food.gov.uk/news-updates/news/2015/14105/cumin-recall-rescinded
FSAはBart Ingredients Companyが販売した挽いたクミンのリコールを取り消す。問題の製品は表示されていないアーモンドタンパク質が陽性だった。
政府の化学検査室Laboratory of the Government Chemist (LGC)の追加試験で、検出されたのはアーモンドタンパク質ではなくmahalebというスパイスであることが示された。Mahalebはアーモンドと同じPrunus属の木であるが食品アレルギー規制の対象である14アレルゲンには含まれない。混入が詐欺的行為によるものであるという根拠はない。
検出されたアーモンドタンパク質の量はアーモンドアレルギーのあるヒトにとってはリスクとなると考えられる。企業はその後同じ材料の検体の試験結果を提出したが陽性の結果とは矛盾する。
FSAの消費者保護部長Will Creswellは言う:「この事例全体を通して我々は認証検査室で妥当性を検証された方法でタンパク質とDNAの検査を行い、どちらもこの製品にはアーモンドタンパク質が存在することを示していた。FSAにとって消費者の安全が第一であり、当時のリスク評価ではこの製品にはアーモンドアレルギーのある人に害を与える可能性があった。我々がBart Ingredients社に予防的措置を依頼したのは正しかった。今、新しい根拠が明らかになり、この特定のリコールについては取り消すことができる。
FSAは分析科学者や企業や地方当局とこれらの試験法についてレビューしている。全ての意味のある事象同様、我々は協力して対応をレビューし教訓を同定する。」
LGCはLC-MSとDNA検査を組み合わせて、mahalebがクミンのアーモンドタンパク質偽陽性の結果を出すことを見いだした。この種の反応を研究者が発見したのはこれが初めてである。
LGCの顧問レフェリー分析者Michael Walkerは言う:「これは先駆的で多くの分野の科学者チームによるリソースを大量に投入した科学的調査であった。スパイス中のアーモンドやその他のPrunus属についてはこれまであまり注目されてこなかった。今や我々はELISAはスクリーニング用としてのみ有用であることを知っている。これらの関連する種のタンパク質とDNAには尋常でない高い相同性があり区別するのは難しい。しかしLGCの分子生物学者とタンパク質科学者のおかげで、これまでで最良の、世界初のmahalebのDNA検査と、アーモンドとmahalebタンパク質を区別する僅かな質量分光分析上の差を発見した。
この件で英国ではいくつかのリコールが行われていて多くはパプリカ製品の表示されていないアーモンドである。これまでのところパプリカ中のmahalebによる交叉反応の根拠はない。しかしながらFSAはこれを明確にするためさらなる研究を行っている。
英国での他の全てのパプリカのアーモンド汚染に関連するリコールについては、現時点での根拠は問題の製品がアーモンドアレルギーのヒトにとって健康リスクになることを示唆しているのでまだ有効である。
(患者からしたらELISAでひっかかるものは注意したいだろうが、規制としては理不尽。スパイス粉末は何が入っていてもおかしくはないし、難しい。わからないことだらけ。)