食品安全情報blog過去記事

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その他ニュース

  • 21世紀の科学者を育てる

Nature特集
Building the 21st century scientist
http://www.nature.com/news/stem-1.17959
科学教育に関する特集
何故科学教育は難しいのか?その理由の一つは、難しいトピックスを教えるための指針として直感や伝統が役にたたないからである。世界中で革新的な科学に特化したプログラムの変化がおこっている。若いうちから始めることは重要だが学び続けることも重要である。

  • トラの取引の取り締まりがライオンの骨の販売を増やす

Natureニュース
Tiger-trade crackdown boosts lion-bone sales
Boer Deng 16 July 2015
http://www.nature.com/news/tiger-trade-crackdown-boosts-lion-bone-sales-1.18004
環境保護主義者はアジアの野生生物製品への需要に対策が必要だと強調する
中国における違法虎製品の取り締まりが南アフリカからアジアへのライオンの骨の取引を急増させた、と生態学者が言う。
中国では「虎入りワイン」(虎骨酒)が伝統薬として人気がある。しかし中国で2006年と2007年に虎やその他のアジアの大型猫の販売規則を強化したところ、アフリカのライオンが輸出されるようになった。オックスフォード大学野生生物保存研究ユニットと国際野生生物機構TRAFFICによる報告書が7月16日に発表された。
中国は最近象牙を公の場で廃棄処分することで野生生物の違法取引対策の意志を表明している。虎はその経済的価値の高さから需要への対策はさらに難しいと考えられている。
(この問題が解決されない限り、漢方は薦められない)

  • ワイン風呂はお金の無駄? 化学について話そう 第23話

Are Wine Baths a Waste of Money? - Speaking of Chemistry Ep. 23
2015/07/16
https://www.youtube.com/watch?v=_n-IjL692WI&feature=youtu.be&noredirect=1
Chemical & Engineering News (C&EN)による化学動画シリーズ。
一部の人たちが健康によいと主張しているワイン風呂について。
抗酸化物質は皮膚から吸収されることはないし酸素と反応するので風呂が良い考えだとは思えない

  • 予防接種をしない親を訴えることができるか?

Can You Sue a Parent for Not Vaccinating?
by Amanda Z. Naprawa | July 15, 2015
http://www.berkeleywellness.com/healthy-community/health-care-policy/article/can-you-sue-parent-not-vaccinating
もし誰かが意図的に予防接種をしなかったせいであなたの子どもが病気になったとしたら、あなたはその家族を訴えることができるか?そしてそのような訴訟は勝てるか?
答えは多分両方ともイエス
(自由の国アメリカで、予防接種を拒否するのは個人の選択の自由ではないというのがコンセンサス。)

  • 洗濯用洗剤ポッドの問題

Consumer Reports
The problem with laundry detergent pods
July 16, 2015
http://www.consumerreports.org/cro/magazine/2015/07/the-problem-with-laundry-detergent-pods/index.htm
液体洗剤パックは中毒の原因になるのでConsumer Reportsは薦めない
2012年以降一回使い切りの洗濯洗剤ポッドが販売されているが、二つのことが明らかになった:この製品は便利で、小さな子どもに重大な健康ハザードになる。
2015年の最初の6ヶ月で、全国の中毒情報センターが5才以下の子どもの飲み込んだり吸い込んだり目に入ったりした報告6046件を受け取った。
2012年の9月にConsumer Reportsは製造業者に安全対策を要請している。多くが好ましい反応をしたがそれでもまだ子どもの事故が多すぎる。このような危険性が続いていることから、我々は洗剤として薦められる製品リストからポッドを外すことを決定した。そして6才以下の子どものいる家庭にはこのような製品を購入しないよう強く薦める。粉末洗剤を含むポッドにはあてはまらない。

  • ピンクのアヒル肉は加熱不十分な鶏肉と同じくらい悪い、と食品監視機関が言う

Pink duck as bad as undercooked chicken, says food watchdog
Jessica Elgot Thursday 16 July 2015
http://www.theguardian.com/world/2015/jul/16/pink-duck-as-bad-as-undercooked-chicken-says-food-watchdog
FSAは人々にアヒル肉は十分加熱するよう助言する
FSAは現在チキンのカンピロバクターについて啓発キャンペーン中であるが、全ての家禽は十分加熱するべきだという。グルメレストランがしばしばアヒルの胸肉をミディアムレアで提供している。Prue Leithシェフはグルメな客はリスクが高いことを知っているだろうという。シェフは衛生のための助言を残念なものだと思う可能性がある。この種の制限を創造性を制限するものだと考える。

  • 科学専門家:砂糖の摂取量を半分にすべき

BBC
Scientific experts: Sugar intake 'should be halved'
http://www.bbc.com/news/health-33551501
科学専門委員会が金曜日の最終ガイドラインで、政府に砂糖の1日推奨摂取量を半分にするよう要請することが予想される
栄養に関する科学委員会(SACN)は肥満リスクを減らし歯の健康を増進するために砂糖の摂取量は一日の摂取カロリーの5%以内にすべきと助言すると予測されている。昨年の案では砂糖は総エネルギー摂取量の10%以内にすべきで政府や人々は5%を目指すべきとしていた。

  • 馬鹿な(脂肪の多い)議論をやめよう

Ending the Big, Fat Debate
David Katz, M.D. 07/15/2015
http://www.huffingtonpost.com/david-katz-md/ending-the-big-fat-debate_b_7804892.html
食事由来の脂肪の健康影響について明確に理解するのは、意見のもつれが多く難しい仕事である。食事中脂肪についての主張を聞かないことは滅多にない。
・馬鹿な(Big, Fat)議論は止めよう、栄養素についてではなく食品に注目しよう
・栄養の豊富な食品の中には脂肪の多いものも少ないものもある
・単に脂肪にのみ、あるいは他の栄養素でも同じだが、注目するのは健康的な食生活を促すことにはならない
・栄養素についてではなく、食品について話そう。食品を正しく摂れば栄養素はあとからついてくる。

Ancel Keys が食品中の脂肪を制限すべきだと言い始めたのは1940年代である。Robert Atkinsが炭水化物を減らして脂肪を摂るべきと最初に言ったのは1970年代である。近年は脂肪やその他の栄養素に関する話はますます頻繁に、過激に言われるようになった。脂肪に関する議論は何十年も行われてきたが、その間我々はますます太ってきた。
バターは良いのか悪いのか?脂肪摂取量は減らした方が良いのか増やした方が良いのか?真実はどこにある?
食事中脂肪に関する理解が進まない主な理由が4つある
1) 我々はいつも細事にこだわり大事を逸する−例えばある種の高脂肪食の悪影響が観察されると全部から脂肪を減らそうとする
2) 我々は王国への鍵を手放す Ancel Keys が食品中の脂肪を制限すべきだと言ったとき低脂肪クッキーは発明されていなかった。それは彼の助言によって作られた。それは意図せぬ結果を招いた
3) 我々は歴史から学ぶことに失敗する かつて低脂肪ジャンクフードが溢れたように、今はグルテンフリージャンクフードが溢れている
4) 我々はみんながメガホンを持っている 専門家でない人も専門家と同じように大声で叫ぶ