食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 調査は世界の砂糖入り飲料、フルーツジュース、ミルクの摂取傾向を明らかにする

Surveys reveal trends in global consumption of sugary beverages, fruit juices and milk
5-Aug-2015
http://ekaweb02.eurekalert.org/pub_releases/2015-08/tuhs-srt080315.php
タフツ大学Friedman栄養科学政策学部の科学者らによる187ヶ国の飲料摂取量についてのデータは世界の傾向と多様性を明らかにする。PLOS ONEに発表。これら3種の飲料全ての摂取量は東アジアで少なく、砂糖入り飲料の摂取はカリブ海地域で多い。砂糖入り飲料摂取量が多いのは若年成人で、高齢成人はミルクが多い。カリブの若い男性(20-39才)は最も砂糖入り飲料の平均摂取量が多く1日3.4サービングである。
・砂糖入り飲料摂取量が最も多いのはアメリカ、特にラテンアメリカカリブ海地方、フルーツジュースが多いのは豪州、ミルクが多いのは北欧。年齢によっても大きく異なる。
(で、論文が圧倒的に英語圏からなのでWHOなどの提言がこれらの国に対してのものに偏る。アジアの政策は明後日の方向に。)

Detecting Viagra's active ingredient, other dietary supplements' hidden ingredients
5-Aug-2015
http://ekaweb02.eurekalert.org/pub_releases/2015-08/acs-dva080515.php
多くの消費者が痩せるためや活力を高めるなどの目的でダイエタリーサプリメントに手を伸ばす。しかしこれらの製品には表示されていない薬物が含まれることがある。消費者を守るため、秘密の成分を検出する技術を開発した。バイアグラの成分とその他デザイナー化合物を発見するのに役立つ方法をJournal of Agricultural & Food Chemistryに発表。
先進的LC-MSにより中国で販売されているものやオンラインで購入した100以上のシロップやカプセルやその他の製品から、シブトラミンシルデナフィル、その他医薬品など広範囲の薬物混入を同定した。

  • パーソナライズド医療への熱狂は時期尚早、高名な公衆衛生の学者が主張

Enthusiasm for personalized medicine is premature, prominent public health scholars argue
5-Aug-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-08/cums-efp080515.php
New England Journal of Medicineで二人の高名な公衆衛生学者が、パーソナライズドあるいは高度精細医療に国がますます集中していくのは間違いで、集団の健康対策や健康の不平等を減らすためのより広範な投資を減らす、と主張している。ボストン大学公衆衛生学部長のSandro Galea, MD, DrPHとコロンビア大学Mailman公衆衛生学部社会医科学教授Ronald Bayer, PhD。
アメリカとは事情が違うけれど日本も再生医療を持てはやすけど基本的公衆衛生対策を疎かにしてる。)

  • 単純な食器の交換が有害な可能性のある物質の暴露量を減らす

A simple tableware switch could reduce exposure to a potentially harmful substance
5-Aug-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-08/acs-ast080515.php
熱いものを食べる際のメラミン食器ステンレススチールに変えると尿中メラミン濃度が減る。台湾の研究者らがEnvironmental Science & Technologyに発表。
(代わりにほかのものが増えるのだがそれは・・・。ステンレスで熱いものって。中国メラミンミルク事件のせいでメラミンはごく僅かでも腎障害リスクを上げるという話になっているらしい。)