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乳児用及びフォローアップミルク:プロバイオティクスの健康上の利益に根拠はない

Infant and follow-on formula: no evidence for health benefits of probiotic additives
14 August 2015
http://www.bfr.bund.de/cm/349/Infant-and-follow-on-formula-no-evidence-for-health-benefits-of-probiotic-additives.pdf
一部の乳児用及びフォローアップミルクの製造業者はプロバイオティクスを添加した製品を提供している。プロバイオティクスは乳幼児の健康上効能があるといわれている細菌である。たとえば、製造業者はこれらの製品を与えられている乳幼児には感染症の頻度が少ないと主張している。
ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)はドイツで現在使用されているプロバイオティクス細菌系統を含む乳児用及びフォローアップミルクの安全性と予想される利益を評価した。
BfRはいくつかの細菌系統では健康な乳幼児で行われた研究が極めて少ないと結論した。しかしながら現在入手可能な研究結果から、これらの系統が健康な乳幼児に有害影響を与えていることを示す兆候はない。しかしBfRの見解では、乳幼児のミルクに常用されるならこれらの微生物の安全性について信頼できる判断をするために、よく計画され管理された介入研究による追加データが必要である。
BfRはさらに、入手可能なデータからは、評価された細菌系統が添加された乳児用及びフォローアップミルクに乳幼児に健康上の利益があると推測することは不可能だという事実に注目する。このことは、健康な赤ちゃんにとってプロバイオティクス強化乳児用ミルクがプロバイオティクスなしの製品より優れているわけではないことを意味する。