食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 子ども達は家より保育園のほうが健康的に食べていることを研究が発見

Study finds children eat healthier at daycare centers than at home
9-Sep-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-09/cchm-sfc090915.php
ハミルトン郡の30の終日保育施設の340人の就学前の子ども達での研究。

  • 研究者が突然変異油ヤシの謎を解く

Scienceニュース
Researchers solve mystery of the mutated oil palms
By Elizabeth Pennisi 9 September 2015
http://news.sciencemag.org/plants-animals/2015/09/researchers-solve-mystery-mutated-oil-palms
食品から燃料まで、油の需要が非常に高いので油ヤシElaeis guineensisは世界の熱帯雨林に取って代わっている。約40年前、研究者は最も収量の高い木をクローニングすることで油の産出量を増やそうとした。しかしこの全く同じ木だと思ったものは成熟すると油をたくさん含む実をつけることはなかった。今、この理由を研究者が発見した。
遺伝的に同じクローンから異常な実ができる理由はエピゲノム修飾であることを突き止め、たくさんあるエピゲノム変化の中から花の発育と発達にとって重要な非コード領域のメチル化を同定した。そしてこの変化を早期に、多分組織培養の段階で、検出できる簡単な検査方法を開発した。この発見はクローンへの信頼性を大きく高め、農業にとって重要であろう。
Loss of Karma transposon methylation underlies the mantled somaclonal variant of oil palm
Meilina Ong-Abdullah et al.,
Nature (2015)
http://www.nature.com/nature/journal/vaop/ncurrent/full/nature15365.html

  • DNAバーコーディングが米国で販売されている狩猟肉の種の誤表示を明らかにする

DNA barcoding reveals mislabeling of game meat species on the U.S. commercial market
Charles A. Quinto et al.,
Food Control, Volume 59, January 2016, Pages 386–392
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0956713515300177
・市販54検体のうち10検体は誤表示だった
・一種は危急種だったが合法的に販売されていた
・4製品は準絶滅危惧種
・違う種の表示の半分は経済的理由であろう
(肉の種類はアリゲーター、アルパカ、アンテロープ、ビーバー、バイソン、クロクマ、ボブキャット、バッファローラクダ、コヨーテ、ヘラジカ、エミュ、カンガルー、ライオン、マスクラット、ヤマウズラ、キジ、アライグマ、アカシカ、カメ、イノシシ、ヤク)

  • DNAに基づく方法による米国で市販されている挽肉の種の同定

Identification of species in ground meat products sold on the U.S. commercial market using DNA-based methods
Dawn E. Kane et al.,
Food Control Volume 59, January 2016, Pages 158–163
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S095671351500273X
・挽肉48検体中10検体が誤表示
・9検体は表示されていない種を含む
・オンライン専門肉販売業者が最も誤表示率が高い(35%)
・地元スーパーマーケットが最も誤表示率が少ない(5.8%)
・オンライン業者2つから購入した挽肉からウマが検出されている
地元の肉屋は誤表示18%
(この二つhttp://d.hatena.ne.jp/uneyama/20150824#p8