食品安全情報blog過去記事

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論文等

The Lancet
Seminar Atopic dermatitis
Stephan Weidinger, Natalija Novak
Available online 13 September 2015
doi:10.1016/S0140-6736(15)00149-X
原因も予防法も不明で(遺伝要因は明確)完治はしないが管理方法はある。主に保湿により皮膚のバリア機能を維持する。急性のフレアには副腎皮質ステロイドの局所使用が第一選択であるがステロイドへの理不尽な恐怖による治療の失敗はよく見られる。そのため医師は相当な時間を費やして説明する必要がある。

  • 各国が対応しなければ、大気汚染による死亡が2050年までに2倍になる、と研究が結論

Unless nations act, air pollution deaths will double by 2050, study concludes
By Puneet Kollipara 16 September 2015
http://news.sciencemag.org/environment/2015/09/unless-nations-act-air-pollution-deaths-will-double-2050-study-concludes
本日natureに発表された研究によると、新たな大気汚染対策をしない場合、大気汚染による死亡が2050年には世界で年に660万人に倍増する。しかし政策決定者は、家庭のかまどや農業のようなコントロールの難しい汚染源への対策が必要。

  • コーヒーは体内時計をかく乱する

ScienceShot
Coffee disrupts the body’s internal clock
By Gretchen Vogel 16 September 2015
http://news.sciencemag.org/biology/2015/09/coffee-disrupts-body-s-internal-clock
ディナーの後のエスプレッソはとても美味しいかもしれないが、眠れなくなることがある。科学者が夜のカフェインは睡眠を妨げるだけでなく、体内時計をリセットもすることを示した。Science Translational Medicineに発表。

  • 野菜や果物は身体の健康にとってだけ良いのではなく精神も守る

Fruit and vegetables aren't only good for a healthy body -- they protect your mind too
16-Sep-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-09/bc-fav091415.php
BMC Medicineに発表された大規模研究。研究開始時に鬱ではない15093人のスペインのNavarra大学卒業生の食事を最初と10年後に評価し、フォローアップ期間の中央値8.5年で合計1550人が鬱と診断あるいは抗鬱薬を使用した。地中海食あるいは他の健康的食生活が鬱発症リスクの低さと関連した。中程度に健康的であればリスクが減り厳密に健康的であってもより良いということはない。
(特に食生活の悪い人だけリスクが高いという見方もできるわけで、それは既に病気の兆候かもしれない)

  • 研究が十代のエネルギードリンクと外傷性脳損傷の関連を発見

Study finds association between energy drinks and traumatic brain injury in teens
16-Sep-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-09/smh-sfa091415.php
前の年に外傷性脳損傷(TBI)の経験がある十代は、TBI経験のない人に比べて一週間以内に最低5本のエネルギードリンクを飲んでいる確率が7倍高い。PLOS ONEに発表。
エネルギードリンクは特にスポーツをしている若者に人気があってアルコールと混ぜて飲まれることが多い。

  • The Lancet:害のあるアルコール使用はアルコール関連がんと傷害リスクの増加に関連する

The Lancet: Harmful alcohol use linked with increased risk of alcohol-related cancers and injury
16-Sep-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-09/tl-tlh091515.php
全ての所得レベルの国々の飲酒についての新しい研究は、現在の飲酒はアルコール関連のがんと傷害のリスクの増加に関連し、死亡率や心血管系疾患全体のリスクの削減とは関連しないことを示した。この研究は特に低所得国での有害飲酒の削減政策を支持する。

  • 海や水棲種を守るにはマイクロビーズの禁止がベスト

Ban on microbeads offers best chance to protect oceans, aquatic species
16-Sep-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-09/osu-bom091615.php
Environmental Science and Technologyに発表された記事。練り歯磨きや洗顔料などに使用されているマイクロビーズは生分解性のある有害でないものに代えるべきと研究者らが言う。