食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 食品の多様性を増すことで食品由来毒素暴露が減る

Reduced Foodborne Toxin Exposure Is a Benefit of Improving Dietary Diversity
Felicia Wu
Toxicol Sci. 2014 Oct 1; 141(2): 329–334.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4271042/
アフラトキシンとキャッサバのシアン化物をケーススタディに用いて、特定の作物のみを食べることが特定の疾患のリスクを高くするという問題について検討した。食事の多様性を増やすことで毒素の有害影響を減らせる。

  • Orlistat誘発生劇症肝不全

Orlistat-induced fulminant hepatic failure.
Sall D et al.,
Clin Obes. 2014 Dec;4(6):342-7.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25826164
市販のOrlistat(脂肪の吸収を抑制する医薬品、Alli)を使用したことに関連する肝不全(肝移植が必要)の症例報告。重症14症例が報告されていてそのうち4例について詳しく報告した。
(メインの副作用は油状の下痢なのだが劇症の肝不全報告が蓄積しつつあるという。「脂肪の吸収を抑制する」と宣伝している食品は効果が無くてラッキーだったね!)

  • 初めてママになる75%は予防接種スケジュールに従う予定であることを研究が発見

Study finds 75 percent of first-time moms plan to follow vaccine schedule
5-Nov-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-11/uog-sf7110515.php
従わない人は情報をウェブや家族に頼っている
ジョージア大学疾患管理予防センターの研究によると、子どもの予防接種スケジュールに従わない予定の人たちはスケジュール通りにしようと考えている初めてママになる人たちとは多くの点で違う。最も大きな違いはインターネットや家族や友人が主な情報源であることである。従って家庭医や小児科からの情報を届ける方法を探るのが役立つだろう。
200人を調査した結果。約1%と推定されている全てのワクチンを拒否するとした人はいなかった。
(インターネットが終わりのない井戸端会議でしかないのは残念。)

Energy drink increases blood pressure, norepinephrine levels
8-Nov-2015
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2015-11/tjnj-edi110615.php
18才以上の健康なボランティア25人に市販のエネルギー飲料Rockstar 480mLとプラセボ(味や色は同等でカフェイン、タウリンガラナ抽出物、人参、オオアザミを含まない)を、最大2週間離れた別の2日に、無作為の順番で、5分以内に飲んでもらった結果を米国心臓学会で発表すると同時にJAMAに発表した。参加者は飲む前24時間以内はカフェインとアルコールを摂らず空腹にする。血中カフェイン、グルコース、ノルエピネフリン、血圧、心拍を、ベースラインと摂取30分後に測定した。エネルギードリンク群で血中カフェイン濃度が増加し血圧が収縮期6.2%、拡張期6.8%上昇し心拍に差はなかった。ノルエピネフリン濃度はエネルギードリンク群で150 pg/mL から250 pg/mLに、プラセボ群で140 pg/mL から179 pg/mLに増加した。