食品安全情報blog過去記事

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SMC UK

  • 遺伝子組換え‘AquAdvantage’サーモンのFDAによる認可への専門家の反応

expert reaction to the approval of genetically engineered ‘AquAdvantage’ Salmon by the FDA
November 19, 2015
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-the-approval-of-genetically-engineered-aquadvantage-salmon-by-the-fda/
エジンバラ大学Roslin研究所動物バイオテクノロジー教授Bruce Whitelaw教授
本日の発表は長く待たれていた。AquaBountyはここに至るまで、政治的、経済的、規制上の、科学的なたくさんの課題に取り組んできた。今度はこの製品が社会に受け入れられるかどうかが試される。
Oxitec社のHaydn Parry会長
科学的ブレークスルーがより責任ある持続可能な農業製品を供給するために規制を通ったことに励まされる。
エジンバラ大学Roslin研究所脊椎動物分子発達Helen Sang教授
AquaBountyは食用遺伝子組換え動物を初めて市販しようとした会社である。早く成長し飼料効率の良いサーモンを開発し安全性評価のために膨大な情報を提供した。これらのデータは外部の集団にも自由に入手できる。このプロセスが完了したことは極めて励みになる

  • ある種の食品への異なる個人の血糖応答を調べた研究への専門家の反応

expert reaction to study investigating blood glucose response to certain foods in different individuals
November 19, 2015
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-investigating-blood-glucose-response-to-certain-foods-in-different-individuals/
Cellに発表された食後血糖の違いを報告した研究について
グラスゴー大学代謝医学教授Naveed Sattar教授
これは面白い仕事で良くできているが、著者の全体としての結論「肥満と糖尿病の流行についての我々の考え方は概念的に間違っていたのかもしれない」は、私の意見では誇大である。基本として肥満は糖尿病の発症には最大のリスク要因のままである。そして食後の血糖に幾分かの違いがあることは面白いものの、問題なのはリスクのある個人が、減量あるいはこれ以上太るの止めるために、小さいけれど継続する食事の変更をどうやったらできるかどうかである。そうすることで、特定の食品への個人の応答に関わらず、ほとんどの人にとって糖尿病の進行を遅らせることができる。
ほとんどの肥満や糖尿病リスクのある個人にとって、より良い食生活のための重要な成分は普通は明らかで、変えるための単純な目標設定も簡単である。しかししばしば患者との議論が十分でなく、あるいは現実的な目標が設定されていない。より複雑な個人の栄養負荷検査が体重を減らすのに役立つかどうかはまだ調べられていない。単刀直入に言うと、複雑で費用のかかる検査を必要としているのではなく、既にわかっていることでもっとやれることがある。

  • ミツバチへのネオニコチノドの毒性についての新しい研究への専門家の反応

expert reaction to new study on neonicotinoid toxicity to honeybees
November 18, 2015
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-new-study-on-neonicotinoid-toxicity-to-honeybees/
Proceedings of the Royal Society Bに発表された論文がミツバチへのネオニコチノドの影響について調べ、個々のミツバチに対しては有害だが集団全体にはそれに対応して回復できると報告した。
Syngentaの上級環境リスク評価者Peter Campbell博士
これはチアメトキサムで処理した菜種種子のミツバチの採集活動とコロニーのパフォーマンスに与える影響についての極めて興味深い風景野外研究である。
(以下長いけど略)
Dewar Crop Protection社の社長Alan Dewar博士
私はこの論文を発表前に読んだが個々のミツバチについて極めてテクニカルで厳密な調査を行っている。明らかにミツバチのコロニーの働きを理解している人による仕事である。これまでのどの研究よりこの問題の複雑さを掘り下げている。研究の複雑さとは対照的に結論は極めてシンプルである。ミツバチは農薬の有害影響を彼らの環境の中で補償できる。
ダンディー大学医学研究所准教授Christopher Connolly博士
この論文は重要な新しい貢献である。ネオニコチノイドの負の影響を確認した。ミツバチコロニーは適応できるとしても他の授粉媒介昆虫に同じような能力があるわけではない
バーミンガム大学分子環境生理学講師Scott Hayward博士
この論文は実験室での研究と野外の研究の間の重要な関連を提供する。ネオニコチノイド禁止の主張に再び火をつけるだろう

expert reaction to new study on bumblebees and neonicotinoids
November 18, 2015
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-new-study-on-bumblebees-and-neonicotinoids/
Natureに発表された研究で、ネオニコチノイド暴露されたマルハナバチはリンゴの木への訪問頻度と花粉を集める回数が減ると報告された
ランカスター大学環境センターFelix Wäckers教授
このStanleyらの研究はチアメトキサム暴露によりハチが花を訪れる回数が減ることを示した。この結果は驚くべきことではないが野外で現実的な暴露で授粉行動に害があることを初めて示したことで重要である
Syngentaの上級環境リスク評価者Peter Campbell博士
これは極めて興味深い研究である。しかしチアメトキサムの暴露が現実的かどうかは疑問がある。チアメトキサム入りシロップを直接13日間巣に入れている。またハチが採集に出かけられるのは1日1時間のみである。(以下略)
サセックス大学生物学教授David Goulson教授
これは興味深い研究で、この化合物を使う農家は収量が減ることになる。