食品安全情報blog過去記事

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論文

Environmental toxin may increase risk of Alzheimer's disease and other neurodegenerative illnesses
22-Jan-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-01/epr-etm012116.php
Proceedings of the Royal Society Bに発表された新しい研究によると有毒藻類の大量発生に伴う毒素BMAA (beta-Methylamino-L-alanine)への慢性暴露が神経変性疾患リスクを増やすかもしれない。グアムの太平洋諸島のChamorro村ではアルツハイマー病やパーキンソン病の症状に類似した神経変性疾患が見られる。研究者らはミドリザルにBMAAを加えた果物を140日与え、病気の太平洋諸島住人同様の脳の神経原繊維変化やアミロイド沈着が生じることを発見した。

  • アーモンドミルクが何故赤ちゃんには適さないのか

Why almond milk is not suitable for babies
http://www.aww.com.au/latest-news/news-stories/why-almond-milk-is-not-suitable-for-babies-25070
スペインで11ヶ月の子どもが赤ちゃん用アーモンドミルクのみを与えられて壊血病になった。壊血病はビタミンC欠乏による病気で、生鮮食品が入手できない船乗りなどでかつてはよく見られたが先進国では今は希である。問題の子どもは健康体重で産まれ皮膚に湿疹ができ医師がアレルギーを疑ったため親がアーモンドミルクに切り替えた。8ヶ月までは普通に見えたが足を動かすと泣きX線で骨が少ないための骨折がみられた。
研究者らは保護者に、健康によいと宣伝されている植物ベースのミルクのみを子どもに与えないよう警告している
Pediatricsに発表された症例報告
Improper Use of a Plant-Based Vitamin C–Deficient Beverage Causes Scurvy in an Infant
Pediatrics February 2016
Isidro Vitoria, Berta López, Jacinto Gómez, Carolina Torres, María Guasp, Inmaculada Calvo, Jaime Dalmau
http://pediatrics.aappublications.org/content/early/2016/01/15/peds.2015-2781.abstract
ビタミンCを与えて改善

  • 遊び場の有害塗料、研究が示唆

Toxic paint levels at playgrounds, research suggests
By Dominic Howell BBC News 6 hours ago
http://www.bbc.com/news/health-35383057
Science of the Total Environmentに発表された研究によると、遊具の塗料には最大水晶濃度の40倍の鉛が含まれる。Plymouth大学の研究者がイングランドの50の公園の遊具を調べた。欧州規則では1977年に遊具の塗料の鉛の濃度は0.25%以下に設定した。しかし2009年に設置されたある公園では10%だった。現在多くの国や米国では鉛は0.009%が上限である。これに比べると1000倍以上になる。古い公園のほうが危険と思うかもしれないがそうではなかった。保護者には、手を口に持っていかないよう子どもに注意し、遊んだ後は手をしっかり洗うことを助言している。一般的に赤や黄色の塗料の鉛が多い