食品安全情報blog過去記事

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その他

  • ノーベル賞のトップ管理者がMacchiariniスキャンダルで辞任

Scienceニュース
Top Nobel Prize administrator resigns in wake of Macchiarini scandal
By Gretchen Vogel Feb. 7, 2016
http://www.sciencemag.org/news/2016/02/top-nobel-prize-administrator-resigns-wake-macchiarini-scandal
気管移植のパイオニアとされるPaolo Macchiarini外科医を巡るスキャンダルの拡大でノーベル委員会の事務局長Urban Lendahlが辞任することになった。2010年にMacchiariniをカロリンスカ研究所に採用したことに関与したとされる。捜査対象になることでノーベル賞の品位を損なうとして。
Karolinska to reopen inquiry into surgeon's work
Gretchen Vogel Science 05 Feb 2016:
http://science.sciencemag.org/content/351/6273/546.short

Natureでも
Nobel official resigns over Karolinska surgeon controversy
David Cyranoski 08 February 2016
http://www.nature.com/news/nobel-official-resigns-over-karolinska-surgeon-controversy-1.19332
(そしてこの記事のリンクがSTAP細胞による理研の屈服)

Karolinska Institute to cut ties with controversial surgeon
David Cyranoski 05 February 2016
http://www.nature.com/news/karolinska-institute-to-cut-ties-with-controversial-surgeon-1.19315

  • プレイボーイモデルKatie Mayは写真撮影会でひどく転んで首が痛くなりカイロプラクターに2回通って脳卒中で死亡

Playboy model Katie May’s fatal stroke followed neck pain from bad fall during photo shoot and two chiropractor visits
February 5, 2016
http://www.nydailynews.com/entertainment/gossip/model-katie-death-fall-photo-shoot-article-1.2521755
34才。カイロプラクターによる首の「アジャストメント」が原因と疑われている

(ちょうどこういう放送があるらしい
“肩こり解消”で広がる健康被害!?
http://www.nhk.or.jp/gendai/yotei/#3768
インチキマッサージに注意。普通に近所の病院に行った方がいいのに。)

  • Puritan's Prideの「ビタミンアドバイザー」はあなたに何かを売りたい

Puritan's Pride's "Vitamin Advisor" Wants to Sell You Something
Harriet A. Hall, M.D. Stephen Barrett, M.D.
February 3, 2016.
http://www.quackwatch.org/01QuackeryRelatedTopics/Tests/vitamin_advisor.html
世界最大のダイエタリーサプリメント信販売業者の一つであるPuritan's Prideは「ビタミンアドバイザー」が「あなた専用のサプリメント」を選んでくれると宣伝している。「専門家」とは誰かが明示されていないがそのプログラムは「意志決定ツール」を販売しているHealthnotes社がライセンスをもっているもので、Healthnotes社は15年以上前にカイロプラクターSkye Liningerが設立した。「ビタミンアドバイザー」はセールスマシンで「購入率を2倍に」すると言っている。Puritan's Prideのウェブでの質問に答える実験をしたところ、全ての人に最低一種のマルチビタミンが勧められた。ほとんどの人はマルチビタミンを摂るべきではない。簡単に言うとほぼ全ての薦められる製品はお金の無駄である。
ピューリタンズプライドって日本語のサイトある)

  • ‘pH Miracle’の著者に判断が分かれる

Split verdict for ‘pH Miracle’ author
By Teri Figueroa | 4:23 p.m. Feb. 3, 2016 |
http://www.sandiegouniontribune.com/news/2016/feb/03/criminal-trial-robert-young-ph-miracle/
一連の‘pH ミラクル’の著書で有名なRobert O. Youngが水曜日に医師免許無しに医療を行ったことで有罪2件、3つめは無罪の判決。彼の本は酸性の血液をアルカリで中和することで健康になるというもので、彼のValley Centerで高額で患者を治療していた。Youngは末期がんの患者にがんを治療できるなどと言っていた。

Youngの説の詳細については
A Critical Look at "Dr." Robert Young's Theories and Credentials
Stephen Barrett, M.D.
This article was revised on February 4, 2016.
http://www.quackwatch.org/11Ind/young3.html
酸性食品がダメでアルカリ性食品がいいとかいう説は日本でもかなり流行っていたけれど最近すっかり下火になったような。若い人だと知らないかも?)

  • 砂糖税の支持者にとって、2016年はスイートスポットかも

For Sugar Tax Supporters, 2016 May Be Sweet Spot
Reuters
February 08, 2016
http://www.voanews.com/content/for-sugar-tax-supporters-2016-could-be-the-year/3182782.html
2016年は砂糖税の年になるかもしれない−いくつかの大国が肥満対策として砂糖入りの飲料や食品に課税を検討している。
スカンジナビア諸国では既に課税があり、2012年にフランスとハンガリーが加わり2014年にメキシコが加わった。今はインド、フィリピン、インドネシアが検討中で英国は議論が行われ首相が砂糖税を否定しないと言った。課税についての議論は主に砂糖入り飲料についてだが、フランスなどは飲料のみに課税、メキシコなどは砂糖の多い食品も対象にしている。公衆衛生への影響は明確ではない。

  • Chipotleの会議は労働者に食品安全を説明し一般にメッセージを出す

NYT
Chipotle Meeting Outlines Food Safety to Workers and Message for Public
By STEPHANIE STROMFEB. 8, 2016
http://www.nytimes.com/2016/02/09/business/chipotle-meeting-outlines-food-safety-to-workers-and-message-for-public.html?_r=0
Chipotleは月曜日に2000以上のレストランを4時間閉鎖して従業員にバーチャル会議で食品安全改善と消費者の信頼獲得のためのステップについて伝えた。Chipotleの仕入れ先となる小規模農家に対して食品安全システムのための1000万ドル計画を発表した。しかし消費者の信頼回復にはもっとたくさんのことが必要であろう。7月以降ノロウイルスサルモネラ大腸菌で6回の食品安全上の失敗を経験し500人以上を病気にした。
何かを食べて病気になった場合に報告するウェブサイトIwaspoisoned.comの創設者Patrick Quadeによると、ノロウイルスのニュースが報道されるずっと前からChipotleの Simi Valley店には問題があった。個々で食べて病気を報告する人の数が普通ではなかった。今やこのサイトは35の市や州などの保健部門がサービスを利用している。
Chipotleは顧客を取り戻すために5000万ドル以上かけてこれまでで最高額のマーケティングとプロモーションキャンペーンを始めた。
(一部抜粋。安全性対策にかける費用より宣伝広告費用の方が多いことに注目。要するにそういうビジネスモデル)

  • 私の食品パラノイア警鐘:EWGは私達が子どもに与える食品を怖がって欲しい−ここに何故私が拒否するのかを記す

My food paranoia wake-up call: The EWG wants us to be afraid of the food we feed our kids — here’s why I refuse
Jenny Splitter
Sunday, Feb 7, 2016
http://www.salon.com/2016/02/07/my_food_paranoia_wake_up_call_the_ewg_wants_us_to_be_afraid_of_the_food_we_feed_our_kids_heres_why_i_refuse
私は子どもの食べものについての知識を得るのにEWGは味方だと思っていた−今やもっと良く知っている
妊娠中毒に苦しみ早産で未熟児を授かった著者がネットで子育てに関する助言を探してEWGの信奉者になり、やがてEWGの嘘に気がついていくことを記した長い記事。
EWGは恐怖を煽って自分たちの製品を売って金儲けをし、影響力を持ちたがっているだけ、という結論に至っている。