食品安全情報blog過去記事

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その他

Scienceニュース
Karolinska Institute vice-chancellor resigns in wake of Macchiarini scandal
By Gretchen VogelFeb. 13, 2016 ,
http://www.sciencemag.org/news/2016/02/karolinska-institute-vice-chancellor-resigns-wake-macchiarini-scandal
Anders Hamstenは昨年MacchiariniのKIでの仕事を調査する役割を与えられ、8月にMacchiariniは間違いを犯したが不正行為はしていないと結論した。KIは昨日調査を再開すると発表した。
今朝のスウェーデンの新聞Dagens NyheterによるとHamstenはMacchiarini事件の取り扱いについて「完全に間違った判断をした」と認めた。「KIの評判はMacchiarini事件で著しく傷つきその責任は私にある」、とHamstenは加えた。
(テレビが取り上げて騒動が再燃しなければ誤魔化し通せると思ったのだろうか?日本の岡山大学の件は?)

  • 何故反ワクチンや気候変動否定論者との戦いはしばしば裏目に出るのか

AAASの学会関連記事
Why fighting anti-vaxxers and climate change deniers often backfires
By Jon CohenFeb. 13, 2016
http://www.sciencemag.org/news/2016/02/why-fighting-anti-vaxxers-and-climate-change-deniers-often-backfires
もし科学に戦いがあるのなら、それは一つではない。ワクチンや気候変動、遺伝子組換え食品について合意しない人たちを敵とみなすなら、意図せず紛争は悪化する可能性がある。
米国の保護者の約40%は子どもに予防接種をすることに「大きな不安」を持っているが実際に反ワクチンなのは3%未満である。ワクチン教育は彼らのマインドにはほぼ影響がない。彼らに訴える最も重要なことは製薬企業とワクチン推進を分離することだ。彼らの懸念は製薬企業への不信なので。
GMOと気候変動については反対派はしばしば事実を曲げる。偽の知識を創造することを指す「agnogenesis」という単語すらある。彼らは「我々の世界に関する知識を汚染する」ために存在する。対策としては彼らの懸念に注意を払うのが一つの方法という。
我々対彼らの科学の戦いと呼ぶことは非生産的なので止めよとも。
(コメント欄でも議論は続く)

  • ビタミンCシャワー:お金が無駄に

ACSH
Vitamin-C Showers: Money Down the Drain
February 4, 2016 by Ana-Marija Dolaskie
http://acsh.org/news/2016/02/04/lather-up-with-vitamin-c/
ビタミンウォーターが戻ってきた;飲むのではなく、入浴するものとして。ここ数年ビタミンC入りのシャワーが健康に良いと宣伝されている。約2年前にラスベガスのMGMグランドホテルのような「健康スイートルーム」の一部として抗菌ドアノブやカウンターなどとともに宣伝されレオナルド・ディカプリオなどのようなセレブが採用している。シャワーヘッドの値段は60-99ドルで「100%オーガニック、環境に優しい、医薬品グレードのビタミンC」と宣伝している。しかし効果があるというデータはない。
(ほんとだ、へんなもの流行ってるんだ)

  • マウスの家が実験をダメにしているかもしれない

Natureニュース
A mouse’s house may ruin experiments
Sara Reardon 12 February 2016
http://www.nature.com/news/a-mouse-s-house-may-ruin-experiments-1.19335
齧歯類での実験が再現できないことの背景に環境要因があるかもしれない
マウスで期待できると思われた治療法は滅多にヒトでは効かないことは明らかだ。しかしあまりにもしばしば、あるマウス集団での実験的治療は他のマウスですら効果がなく、多くの齧歯類研究は最初から間違っていることを示唆する。
Yale大学の獣医神経病理学者Caroline Zeissは「私達はマウスがより単純だと言うが問題はそれより深い」と言う。研究者らはマウスの餌や床敷きや光暴露などのような小さな環境要因を滅多に報告しない。その結果研究室によって環境はまちまちである。多くの研究がこれらの要因は動物の生物学に影響することを示している。
異なるケアをされたマウスの違いがどれだけ大きいかを知ってどれだけ人々が驚くかは驚くべきことである、とJohns Hopkins大学の病理学者Cory Braytonは言う。
(例として自閉症関連遺伝子改変動物を、マウスの概日周期を無視して調べること、餌のエストロゲン活性や腸内細菌への影響を無視すること、などを挙げている)
(これはGLP対応の毒性試験なら比較的統一されている。問題は大学の研究で、医者が片手間にやるようなもの。日本でもよくある。アルビノのねずみを普通に飼っていて一番上の飼育ケージにだけ目に障害が出たのを投与したもののせいだと臨床系の雑誌に報告した国立大学がある。)

  • オイルや天然ガスの井戸の側に住むことは飲料水に影響があるか?

Does living near an oil or natural gas well affect your drinking water?
14-Feb-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-02/su-dln021116.php
答えは通常はノーだが例外がある、とスタンフォードの教授Rob Jacksonがいう。Jacksonは化石燃料の健康影響の専門家で全米の油田やガス田の地下水の水質を研究している。建て付けの悪い井戸や浅い地下でのフラッキングによる地下水汚染が一部で確認されている。AAAS年次会合で発表。

  • 気候変動に関連する食料不足を緩和するのに市場の統合が役立つ

Market integration could help offset climate-related food insecurity
14-Feb-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-02/pu-mic020516.php
AAAS年次会合
他気候変動や食糧安全保障関連発表あり

  • CDCの新しい女性向けアルコール警告は厳しすぎる?

Is new CDC warning on alcohol use by women too harsh?
February 13, 2016
http://www.orlandosentinel.com/health/os-cdc-warning-women-alcohol-birth-control-20160213-story.html
ジカウイルスの騒動で聞き逃しているかもしれないが、今月はるかに多くの女性に警告が出された。15才から44才の性的に活発な女性は、避妊していない限り飲酒すべきではないとCDCが発表したのだ。例外はない。
CDCの助言は十分率直で、CDCやその他の保健機関が何年も言ってきたことと同様である。今回、保健当局は発育中の胎児を守ろうとしただけではなく、「仮想の」発育中の胎児を守ろうとしている。この警告の拡大は、新しいデータで毎月330万人の女性が発達中の胎児をアルコールに晒すリスクにあると推定されたためである。
しかし一部の人にとってこの警告は行きすぎである。医学史の専門家であるPurdue 大学のWendy Kline教授は、「これは私達が第一に優先すべきは個人としての権利やアイデンティティではなく母親になる可能性であることを示唆する」という。「恥をかかせ非難するものである」。38才の妊婦Carrie Proudfitにとっては「私は妊娠中の飲酒についていろいろなことを言われた。全く飲むなとか少しなら問題はないとか」。しかし実際には妊娠中の飲酒に関する標準的助言は1981年から変わっていない。妊娠中に安全な飲酒量はない。患者が混乱するのは医師が既に飲んでしまって「大変、私は赤ちゃんを不可逆的に傷つけてしまった?」と言う妊婦には、それ以上動揺させないように少しなら問題はないと言う場合があるからであろう。

  • 「鉛はあなたの健康を守るのに役立つ」:アメリカの企業がどうやって有害製品を売ったか

‘Lead helps guard your health’: How American companies sold a toxic product
February 13, 2016 7:41 pm • Matt Pearce Los Angeles Times
http://lacrossetribune.com/lead-helps-guard-your-health-how-american-companies-sold-a/article_11bc5d91-25d3-53b3-b208-6290484eec58.html
フリントで古い水道管の鉛が飲料水を汚染し、住民が水処理を間違った環境規制当局に怒った。ワシントンD.C.でも10年以上前同じことがおこった。アーリントンの反鉛活動家Richard Rabinは「いまいましい!何故こんなにたくさんの鉛の水道管があるのか?」と言う。20世紀、鉛業界は鉛が子どもに有害だという募る疑いを無視し、鉛の使用を拡大するキャンペーンを行った。1923年のNational Geographicに掲載されたNational Lead Co.の広告は「鉛はあなたの健康を守るのに役立つ」だった。この年は各国が健康上の懸念から屋内の塗料には鉛塗料を使うことを禁止することを示唆してから1年過ぎている。
今や科学者は例え僅かな量でも鉛は子どものIQを低下させ発達を送らせると言っている。しかし鉛業界は一般や科学者が気がつくと規制と戦い鉛が有害だという報告を最小限にしようとしてきた。彼らは否定に否定を重ねてきた。近年は鉛や塗料の製造業者は彼らはただその当時の法に従っただけだと言っている。
(以下ローマ時代からの鉛の歴史の話。反鉛活動家なんているんだ)

  • 政府は最終的に人工芝とがんの関連を調べる

Government Finally To Look Into Possible Link Between Artificial Turf And Cancer
Mike Ozanian
Feb 13, 2016
http://www.forbes.com/sites/mikeozanian/2016/02/13/government-finally-to-look-into-possible-link-between-artificial-turf-and-cancer/#7c1fd90130cf
何年もの間人工芝の安全性についての懸念があった。2014年にNBCが人工芝に使われる屑ゴムと女性サッカー選手のがんとが関連があるかもしれないと報道した。ワシントン大学女子サッカーチームの副ヘッドコーチAmy Griffinを取り上げた。彼女は人工芝でプレーした後にすぐがんになるこどもが次々に現れると主張する。Griffinはアメリカのサッカー選手でがんと診断された38人をリストにしていてそのうち34人がゴールキーパーである。昨年3月にはUSA Todayが人工芝の鉛濃度が高いと報道した。多くの報道の中、連邦規制機関は沈黙を保っていた。今月初めにもEPA長官はカメラでの取材に応じなかった。
昨日Reutersが、米国の機関がリサイクルタイヤのかけらを使った人工芝や遊び場が子ども達を有害化学物質に晒していないかどうかを調べるためのチームを作ると報道した。EPA、CPSC、CDCがこの問題を研究すると、CPSCのElliot Kaye長官が金曜日に発表した。

  • 政府は砂糖税導入計画を反故にするだろう

telegraph
Government set to axe plans to introduce sugar tax
14 Feb 2016
http://www.telegraph.co.uk/news/health/news/12155908/Government-set-to-axe-plans-to-introduce-sugar-tax.html
政府が最大20%の砂糖税提案を却下するだろうという報告に活動家達は怒りの反応
David Cameron首相が砂糖税提案を却下し、代わりに企業に製品の砂糖含量を減らすよう圧力を与えると報道された。
もうすぐ発表される予定の政府の子どもの肥満対策は家族向け番組周辺でのジャンクフードの広告は禁止するよう薦めると報道されている。

  • 栄養士として聞いてきた減量に関する言い訳トップ

The top weight loss excuses I hear as a dietitian
Susie Burrell,
http://www.news.com.au/lifestyle/fitness/weight-loss/the-top-weight-loss-excuses-i-hear-as-a-dietitian/news-story/69beefff48cb10363315342a5c149c81
減量の専門家として15年以上働いてきて、私は言い訳がよくわかる。一部の言い訳はたしかにそうだが、ほとんどの言い訳は言い訳にならず目標達成を妨げている。良く聞く言い訳を挙げてみよう。
・時間がない
・疲れた
・明日にする
・難しすぎる
・(パーティーやイベントなどの)障害が多すぎる