食品安全情報blog過去記事

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論文

Children breastfeeding after first birthday should take vitamin D supplements, study says
18-Feb-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-02/smh-cba020816.php
American Journal of Public Health。母乳に加えて離乳食を食べている場合でも、特にカナダのような日光暴露量が少ない北の国では重要である。
ビタミンD を補充しないで1年間母乳のみで育てることがくる病のリスク要因であること知られているのでアメリカ及びカナダ小児科学会は最初の1年間は毎日400IUのビタミンD補充を薦めている。この研究では1才以降母乳を与える期間が一ヶ月長くなるごとに6%ビタミンD欠乏リスクが上がることを発見した。2才では16%、3才では29%に達する。
カナダの1-5才の子ども2500人での研究。

  • 糖尿病の専門家が原始人ダイエットは危険で体重が増えると警告

Diabetes expert warns Paleo Diet is dangerous and increases weight gain
18-Feb-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-02/uom-dew021816.php
Nutrition and Diabetesに発表された論文で、低炭水化物高脂肪食を8週間与えただけで(マウスの)体重が増加し健康に問題が生じた。糖尿病になりやすい肥満マウスに低炭水化物高脂肪食(脂肪60%炭水化物20%)と通常の餌(脂肪3%)を与えた。8週間後低炭水化物高脂肪食群は体重が15%増えインスリン濃度が上がり耐糖能異常が悪化した。
著者のSof Andrikopoulos准教授はオーストラリア栄養士会長で、マスメディアが宣伝する根拠のないダイエット法は逆効果になる可能性があると警告している。
(それは原始人ダイエットなのか?アトキンスとどう違うのか?ネズミで?とかいろいろ疑問はある。ヘンな食事法を広めるなというのは良いとしても良いことだから厳密でなくてもいいというわけにはいかない)

Red meat metabolite levels high in acute heart failure patients, research shows
18-Feb-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-02/uol-rmm021816.php
急性心不全患者はしばしば赤肉が主な食事摂取源でるトリメチルアミンN-オキシド(TMAO)濃度が高い。Toru Suzuki 教授らによる、Leicester大学病院NHS Trustに急性心不全で入院した約1000人の患者のTMAOの濃度を調べた研究がHeartに発表された。

NYU research: Hair sampling shows unintended 'bath salt' use
18-Feb-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-02/nyu-nrh021816.php
Drug and Alcohol Dependenceに発表された研究。2015年の7月から9月にかけてナイトクラブやダンスフェスティバル会場の外のヤングアダルトに薬物使用について尋ね、毛髪を得た。エクスタシーを使用したと報告した48人の毛髪を調べたところ、半分はMDMA(エクスタシー)が検出されたが半分は別の薬物が検出された。最も多く検出された「バスソルト」はブチロンとメチロンである。「私達に髪を渡すとき、多くの人がバスソルトなんか使っていない、顔を食べるゾンビじゃないから、と笑ったが、我々の知見からはそのような人たちの多くがそれと知らずにバスソルトを使っている」と著者は言う

Survey examines Americans' use of and satisfaction with homeopathic medicines
18-Feb-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-02/mgh-sea021816.php
American Journal of Public Healthに発表された報告によると、ホメオパシーアメリカ人の極一部で、風邪や腰痛などの良くある自己限定的な症状に使われている。ホメオパシー使用者は、特にプラクティショナーに通う人は、これらが役にたつと報告し、他のサプリメント代替医療使用者より多くの種類の代替医療を使う傾向にある。
2012年に34500人以上の成人にアンケートに答えてもらった。ホメオパシーを使う傾向が多いのは白人、女性、既婚者、高学歴、30-44才、米国西部に住む、である。ホメオパシーをよく使う718人のうち過去1年以内にプラクティショナーのところに行ったのは140人(19%)のみで、この集団がホメオパシーが非常に役にたつと報告している。

  • 正しい腸内細菌が乳児の発育に役立つ

The right gut microbes help infants grow
Elizabeth Pennisi Science 19 Feb 2016:Vol. 351, Issue 6275, pp. 802
http://science.sciencemag.org/content/351/6275/802.short
今週Scienceと Cellに発表された3つの研究が子ども達の腸内細菌叢と栄養不良や発育不全との関係について新しい知見を提供する。