食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他

  • 反ワクチン活動家が自閉症治療捜査に直面

Anti-vaccination advocate faces autism treatment probe
2nd Mar 2016
http://www.coffscoastadvocate.com.au/news/anti-vaccination-advocate-faces-autism-treatment-p/2948935/
もと警察官の反ワクチン活動家が自閉症の子どもの治療を宣伝していたことで捜査されている。もとクイーンズランド警察官のChristopher William Savageがバリで、オーストラリアでは認められていない「治療」を提供していると報道されている。治療法はマグネシウムやDMSOの静注など。ホテルの部屋や自宅などで50人程度治療したという。

  • 上院議員はカナダの肥満対策として新しい砂糖税と広告禁止を強く求める

Senators urge new sugar tax, ad ban to combat obesity in Canada
Mar. 01, 2016
http://www.theglobeandmail.com/news/politics/senators-urge-new-sugar-tax-ad-ban-to-combat-alarming-obesity-rates/article28963736/
カナダ上院社会問題科学技術常任委員会が火曜日に発表した新しい報告書では、カナダの肥満率が憂慮すべき事態であるとして砂糖入り飲料と人工甘味料で甘くした飲料に課税し、子どもへの食品の宣伝を禁止する提案をしている。
(委員会のサイトにはまだないようだが。カナダフードガイドの「ジュース」も見直し要求されているらしい)

  • バターは健康に悪い?

Is Butter Bad for Your Health?
http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food/slideshow/butter-bad-your-health
バターは評判が悪い。テーブルスプーン1杯は脂肪12gで半分が飽和脂肪で心疾患リスクを上げると考えられている。しかし2010年のレビューでは関連の根拠は見つからなかった。その後バターの消費はゆっくり増えている。2013年にアメリカ人は年1人あたり約5.5ポンドを食べた。さてバターは悪いのか?
バターは最早悪役ではない。しかし健康的食品でもない。脂肪とビタミン類を含み、少量使えば健康的食生活の一部となる。禁止する必要はない。問題は量である。
何年もの間マーガリンのほうがバターより良いと信じられていた。しかし一部のマーガリンは心疾患リスクを上げるトランス脂肪を含む。
性により影響が異なるという研究もあるが確認が必要。バターを止めてその分パンを多く食べるのは心臓に良くはない。グレードがあるが味の問題で全てのバターは80%乳脂肪、残りは水である。味覚を満足させるためにはサラダ油で料理して最後にバターを少し加えるといい。くっつかないフライパンを使うことでも使うバターの量を減らせる。

Essential Oils: What You Should Know
by Amanda Z. Naprawa | March 01, 2016
http://www.berkeleywellness.com/self-care/home-remedies/article/essential-oils-what-you-should-know
米国では補完代替医療は急速に拡大しているビジネスである。多くの人が鍼やヨガなどの従来とは違う治療法を探し、従来の医療も代替療法を標準医療に組み入れている。
人気のある代替法のひとつがエッセンシャルオイルを使うことで、「アロマセラピー」とも呼ばれる。しかしそれに効果はあるのだろうか?そして本当にだれにとっても安全なのか?ここに概要を示す。
エッセンシャルオイルはどう使われているか
吸入、皮膚からの吸収、あるいは経口摂取される。販売業者は特定のオイルを特定の治療に役立つと宣伝している
効果はあるか?
答えるのは難しい−質の高い科学研究は多くはない。さらにエッセンシャルオイルが標準化されていないので組成はばらばらである。そしてマッサージなどで使ったエッセンシャルオイルの効果をマッサージと分離するのは難しい。期待できる結果を報告しているものもあるがヒトでの効果は不明である。
興味深い、そして有用な使用方法は家庭用の抗菌石けんの代わりに使うことである。我々は抗菌剤耐性の問題から抗菌製品を使わないように薦めている。
エッセンシャルオイルのリスク
これまでも報告しているように、ナチュラルは必ずしも安全を意味しない。また塗って安全でも飲み込んだら危険な場合もある。例えばウィンターグリーンオイルは98%サリチル酸メチルでアスピリンの有効成分と基本的には同じである。ティースプーン一杯のウィンターグリーンオイルは成人用アスピリン錠剤22錠と同等であり、子どもにとっては致死的である。アロマセラピーは規制が無く許可もいらないことに注意が必要である。ダイエタリーサプリメント同様、評価されていない。そしてエッセンシャルオイルを、一部のウェブサイトが熱心に薦めているように、必要な医薬品の代わりに使うのは特に危険である。
基本
エッセンシャルオイルには何らかのメリットがある可能性はあるが根拠のある医薬品の代わりに使ってはならず、飲み込んではいけない。使いたいのであれば医師に相談し、皮膚に異常がないか注意すること。また揮発性有機化合物を放出するので喘息などのある場合には避けること。子どもやペットの手の届かないところにしまうこと。