食品安全情報blog過去記事

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アプリコットカーネルとビターアーモンドカーネルについての助言

Advice on apricot kernels and bitter almond kernels
12 May 2016
http://www.food.gov.uk/news-updates/news/2016/15138/advice-on-apricot-kernels-and-bitter-almond-kernels
我々は粉末にしたものを含むアプリコットカーネルは食べるべきではないと助言する。これはカーネルに天然に存在する物質が、ヒトが食べるとシアン化物に変わるためである。我々の更新助言は最近のEFSAの評価に従ったものである。
我々は同時にスイートアプリコットカーネルとビターアーモンドカーネルも同じ有害物質を含むため食べるべきではないと助言する
この助言は生の、加工されていないアプリコットカーネルやビターアーモンドカーネル、およびその粉末にのみあてはまる。
アプリコットカーネルとビターアーモンドカーネルは、ペルシパンペーストのような一部の食品の風味付けに使われることがある。これら加工製品は加工によりシアン化物のリスクがなくなっているので食べても安全である。
EFSAがアプリコットカーネルのヒト健康リスクを検討し、成人が大きなアプリコットカーネルを半分以下食べても安全量を超過し、幼児では小さなカーネルの約半分でも超過すると結論した。またEFSAはアプリコットカーネルのビターとスイートを見分けることは不可能だとも結論した。科学文献では生のアーモンドカーネルのシアン化物濃度はアプリコットカーネルと同程度であることが示されており、そのため同じ助言があてはまる。
我々は先にビターアプリコットカーネルの健康リスクを評価し、食べることについての助言を発表した。この助言は今回更新された。さらに、追加の予防的措置が必要かどうかを今後欧州委員会と加盟国で議論する。
(普通は食べるものではないのに、ビタミンB17だの自然療法だのローフードだのといった妙なものが流行したせいで助言せざるを得なくなった。今日本で知識のない人たちが流行らせている妙なものもそのうち害が明確になれば同じようなことになるかも。誰かが犠牲になってから、だけど。煽ったほうは責任とらないだろうけど。食べ物にはリスクがあるんだよ。)