食品安全情報blog過去記事

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SMC

SMC NZ

  • 更新:新しい技術はGE作物の境界を曖昧にしている−専門家の反応

UPDATED: New technology blurring line on GE crops – Expert reaction
May 18th, 2016.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2016/05/18/new-technology-blurring-line-on-ge-crops-expert-reaction/
米国科学アカデミーの報告書に対するニュージーランドの専門家の意見更新
Massey大学基礎科学研究所Barry Scott教授
これは遺伝子組換え作物の過去の経験と将来の見通しについての印象的解析である。
重要なことは、この報告ではGEと従来の交配との違いがますます曖昧になるなかでGE作物一般について何かを言うことの間違いを強調している。さらに新しい作物を開発する際に用いた手法だけに基づいて規制することの欠陥も強調する。
この報告はニュージーランドでの規制プロセスについても課題をつきつける。
この文書をきっかけにニュージーランドでの新しい技術を用いて開発された作物の規制についての再検討を始めるべきだろう。ここにはたくさんの情報が含まれる
オタゴ大学Genetics Otago部長Peter Dearden教授
米国NASの報告書はGM作物について提案されていた多くの問題が現実になっていないか意味のあるものではないことを示している。ヒト健康への影響はなく、環境影響に明確な根拠はなくGM作物を使うことで生産者への経済的メリットはある。最大の問題は耐性であるが驚くべきことではない。
私の見解ではこれらの知見は驚くようなものではない。大規模試験で害があるという根拠はほとんどなく、利益があるという根拠はあって、この報告はそれを反映している。この報告は現在栽培されているGM作物が安全であることを示しているが将来の製品についてはわからないので試験が必要である。この報告の重要な問題は新しいゲノム編集技術がGM作物を巡る状況を変えてしまったということであり、それはニュージーランドにとっても大きな影響がある。ニュージーランドはこの報告書が示すように、プロセスによってではなく開発された製品の特徴をもとに新規作物の規制への道を探るべきである。
Canterbury大学生物科学部Jack Heinemann教授
この報告書の要約は私の予測とそう変わらない
(略)
注意点としてこの報告書の助言にオミクス技術の使用が提言されているがそれはまだルーチンでリスク評価に利用されていない。また法的社会的影響などが検討されるべき

  • 農業排出削減のためには新しいツールが必要−専門家の反応

New tools needed to cut agricultural emissions – Expert reaction
May 19th, 2016.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2016/05/19/new-tools-needed-to-cut-agricultural-emissions-expert-reaction/
新しい研究によるとパリのCOP21目標を達成するためには、2030まで年に10億トンの排出を世界の農業が削減しなければならない
既存の選択肢では必要な量の21-40%しか減らせない

  • SMC UK

抗菌剤耐性についてのO’Neill報告書への専門家の反応
expert reaction to O’Neill report on antimicrobial resistance
May 19, 2016
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-oneill-report-on-antimicrobial-resistance/
Jim O’Neillが座長を務めるグループからの最終報告書が発表された
Exeter医科大学環境ヒト健康欧州センター准教授William Gaze博士
生化学会専門委員会議長Steve Busby教授
農業での医薬品の責任ある使用同盟の獣医師David Burch博士
微生物学会会長Neil Gow教授
Edinburgh大学感染症疫学教授Mark Woolhouse