食品安全情報blog過去記事

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  • 専門家に聞こう Skin Serums(スキンセラム)は効果がある?

Do Skin Serums Work?
by Jeanine Barone | July 13, 2016
http://www.berkeleywellness.com/self-care/over-counter-products/article/do-skin-serums-work
Q:スキンセラムは美容クリームやローションと違う?宣伝文句は期待できる?
A:皮膚「セラム」は肌を引き締める、顔を明るくする、シワをなくす、若返るなどの宣伝をして値段も高く、たった1オンス以下で1500ドルと金より高いものまである。
キンセラムには公式の定義はなく基本的には科学っぽいマーケティング用語である。セラムとして販売されているものは一般的にクリームやローションよりさらさらしていて水ベースである。内容物は多様であるが典型的にはダイエタリーサプリメントに含まれているようなものが多い。セラムについての質の高いヒト研究はほとんどなく、あっても一般的に長期効果は認められていない。皮膚に浸透するかどうかすらわからない。
2010年のコンシューマーリポートの商品検査ではメリットは最大でもごく僅かで製品の表示にある魔法の効果に比べて貧弱であると結論している。
FDAは化粧品については医薬品ほどの根拠を求めていないが、宣伝が誤解を招くものであってはならないとしている。皮膚の内部構造に影響すると示唆する化粧品宣伝は薬効宣伝とみなされ違法である。しかしFDAの取り締まりは一部のみである。
特に懸念があるのは幹細胞を含むと称するセラムで、2012年に研究者らがそのような幹細胞の使用方法に懸念を表明している。
基本:科学っぽい夢のような宣伝に惑わされないこと。高いから良いとは言えない。

Natureニュース
Microbiome 'social network' revealed by gene swaps
Peter Andrey Smith 13 July 2016
http://www.nature.com/news/microbiome-social-network-revealed-by-gene-swaps-1.20241
微生物の種内や種を超えた遺伝子の移動がヒトの疾患感受性に影響する可能性
微生物やその遺伝子がどんなふうに世界を横断するのかを調べるためにコーネル大学微生物学者Ilana Britoはクレジットカードを限度まで使って液体窒素の容器を持ってフィジーに飛んだ。そして5つの村の人々の手や唾液や便の微生物を採取し微生物遺伝子の拡散を調べた。このプロジェクトの結果が今週natureに発表された。この研究はヒトのマイクロバイオームの遺伝子伝達に人々の日常的相互作用が影響していることを示唆する。
Britoらは172人のフィジー人のマイクロバイオームと北米の81人のマイクロバイオームを、集団間で伝達される何千もの動く遺伝子を調べて比較した。さらに個々の細胞の全遺伝子の配列を決定してどの要素が動く遺伝子かを決めた。そしてフィジーの各村で集めた頬のぬぐい取りや唾液や便の遺伝子を解析した。結果は膨大な遺伝子データの山である。
(以下略)

  • アラスカの海岸に生息する鳥は水銀に暴露されている

Alaska's shorebirds exposed to mercury
13-Jul-2016
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-07/copo-ase070616.php
The Condor: Ornithological Applicationsの新しい研究によるとアラスカで繁殖する海岸に生息する鳥は集団をリスクに晒す可能性があるレベルの水銀に暴露されている。大気の循環などにより我々が環境中に放出した水銀は北極に蓄積する傾向がある。水銀は鳥の繁殖の成功を減らす。アラスカのBarrow近くで繁殖する海岸の鳥の血中水銀濃度が2マイクログラム/gを上回っていた。