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犬の精子の質の低下が「ヒトでも懸念となる可能性」

Behind the headlines
Decline in dog sperm quality 'could be a concern for humans'
Wednesday August 10 2016
http://www.nhs.uk/news/2016/08August/Pages/Decline-in-dog-sperm-quality-could-be-a-concern-for-humans.aspx
Guardianが「犬の生殖能の低下を示す研究はヒトにもあてはまるかもしれない」と報道した。問題の研究は英国の犬の精子の質が1988年以降低下していることを発見した。問題はそれがヒトの精子にも影響する可能性のある環境要因が原因なのではないかということだ。この研究は犬の精子の質の変化を時代を追って評価したもので、同時に環境中の化学物質についても調べている。研究者らは26年の間に犬の精子の質が低下し、停留睾丸が増加したことを報告した。停留睾丸はヒトの不妊や後の人生での精巣がんとの関連が報告されている。また研究者らは犬の精巣や精子からいくつかの環境化学物質を検出している。メディアの関心はこの犬の事例がヒトと関係するかどうかである。しかしこの研究のデザインからは犬の傾向をヒトにあてはめることはできない。しかしながら環境化学物質の影響の可能性については示す。精子数の少なさのリスク要因には喫煙、貧しい食生活、飲み過ぎ、薬物使用などがある。