食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 海洋生物への福島事故の影響、5年後

Impact of the Fukushima accident on marine life, five years later
18-Oct-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-10/soet-iot101816.php
ベルギーの核研究センターのJordi Vives i Batlle が福島第一原子力発電所事故による太平洋への影響を探った論文をIntegrated Environmental Assessment and Managementの10月号に発表した。彼の論文は「福島第一原子力発電所事故の教訓と帰結、5年後」という一連の国際専門家招待意見の一つである。
全体として福島近海の海洋生物相の放射能レベルは事故直後に予想されたより低く、暴露量は藻類や軟体動物から魚までの海洋生物集団に何らかの急性影響が出るにはあまりにも低かった。魚で検出される量がいろいろであることには無数の交絡要因がある。長期影響について完全に理解するにはさらなる研究が必要であるがこれまでの研究では海洋環境へのリスクは小さい。

  • 一部のウェブサイトはがん患者が治療法を決定するのに役立たない可能性がある

Some websites may not be effective in helping cancer patients make treatment decisions
18-Oct-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-10/acos-swm101716.php
研究の結果、患者が特定のウェブサイトを薦める主な理由は情報の正確さではなくレイアウトや利用しやすさであることが示された
(学会発表)

  • 既知の主要予防可能なリスク要因に関連する健康生命年の最大の損失はがん

Cancers causing the largest loss of healthy life years associated with known major preventable risk factors
18-Oct-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-10/acs-mcw101816.php
米国で健康生命年の損失に最大の影響を与える15のがんのうちの11は、二つの予防可能なリスク要因と密接に関連する:喫煙と飲酒である。American Journal of Preventive Medicineに発表。
2011年の米国のがんによる疾病負担は980万DALYで、男女でほぼ半々である。がんによるDALYの91%が早期死亡、9%がQOLによる。健康生命年の最大の損失は肺がんによるもので全体の24%、次いで乳がん(10%)、直腸結腸がん(9%)、膵臓がん(6%)、前立腺がん(5%), 白血病 (4%),肝がん (4%),脳腫瘍 (3%), 非Hodgkinリンパ腫 (3%), 卵巣がん (3%)。