食品安全情報blog過去記事

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食品中の硝酸を処理する細菌が「偏頭痛の引き金をひくかもしれない」

Bacteria that process nitrates in food 'may trigger migraines'
Wednesday October 19 2016
http://www.nhs.uk/news/2016/10October/Pages/Bacteria-that-process-nitrates-in-food-may-trigger-migraines.aspx
Guardianが「研究が偏頭痛患者は硝酸を処理する細菌の量が多いかもしれず、それがある種の食品が偏頭痛のきっかけになることを説明できるかもしれないことを示す」と報道した。硝酸は加工肉やワインやチョコレーに含まれる。この話はAmerican Gut Projectのデータを用いた研究に基づく。American Gut Projectはヒトのマイクロバイオームと健康の関連を探る現在進行中のプロジェクトである。研究者らは健康なヒトの口腔と便の細菌の種類と偏頭痛に関連があるかどうかを調べた。食品中の硝酸はある種の細菌により代謝され最終的には血中一酸化窒素となり、NOは頭痛と関連することが知られている。この研究では偏頭痛持ちは口腔内のこれらの細菌の量が多いことを示唆する。しかしこれは偏頭痛持ちのたった6人からとったサンプルに基づくもので信頼できない。また便でも171人の偏頭痛の人でこれらの細菌の数が多いことが示されているが詳細は不明である。研究者らは「偏頭痛用マウスウォッシュ」の開発を希望しているがこれが現時点では単なる願望である。もしあなたが硝酸の多い食品を食べると偏頭痛になるのなら、今度から食べないようにしてみるのは良い考えだろう。