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2013-2015特定の食品の複数マイコトキシン分析

2013-2015 Multi-Mycotoxin Analysis in Selected Foods
2016-12-08
http://www.inspection.gc.ca/food/chemical-residues-microbiology/food-safety-testing-reports/2016-12-08/multi-mycotoxin-analysis-in-selected-foods/eng/1480608940710/1480608941132
CFIAは特定の食品における複数マイコトキシンを調査した。
今回の調査目的は、1つは、トウモロコシ製品、オート麦製品、そのほか穀物製品、加工した穀物製品や小麦製品の中に含まれるマイコトキシンの有無と量の基準データを広げること、もう1つは、この結果をほかのデータと比較することである。
マイコトキシンはかびによって自然に放出された毒素であり、食品中のタイプや量によってヒトへの健康への影響は違う。カナダでは、オクラトキシンAを除いて、商品化された穀物食品の中の多くのマイコトキシンの基準値を設定していない。食品医薬品法では、アフラトキシンが15ppb以上含まれるナッツやナッツ製品を不良製品としている。
今回の調査では、2235のサンプルのマイコトキシンを分析した。内訳は、1174の加工穀物製品、360の小麦製品、348のそのほかの穀物製品、186のトウモロコシ製品及び167のオート麦製品である。マイコトキシンは1327(59.4%)に検出された。21種類のマイコトキシンが採取された。アフラトキシンG2、ジアセトキシスシルペノール及び、フザレノン-Xはどの検体からも検出されなかった。もっとも多く検出されたのは、1044のサンプル(46.7%)のデオキシニバレノールであった。今回の調査で、初めて調査されるマイコトキシンもあった。例えば、3-アセチルデオキシニバレノール、15-アセチルデオキシニバレノール、ジアセトキシスシルペノール、フザレノンーX、ネオソラ二オール、ニバレノール、麦角アルカロイド類、HT-2/T2毒素、シクロピアゾン酸、ステリグマトシスチン、α‐ゼアラレノール、β-ゼアラレノール及びゼアラレノンである。
すべてのマイコトキシンはヘルスカナダの化学安全部で評価された。評価によると、この調査で検出された量はヒトの健康懸念はない。商品回収も行われない。