食品安全情報blog過去記事

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チアミンの食事摂取基準

Dietary reference values for thiamin
EFSA Journal 2016;14(12):4653 [53 pp.]. 19 December 2016
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4653
欧州委員会の要請を受けて、EFSAの食品・栄養・アレルギーに関するパネル(NDA)はチアミン(ビタミンB1)の食事摂取基準(DRVs)を導出した。パネルは、成人の枯渇-補給試験のデータによる、一般的に十分なチアミン状態を反映すると考えられている赤血球トランスケトラーゼ活性係数(αETK) < 1.15、あるいは尿のチアミン排出が急増しない通常の(ベースライン) 赤血球トランスケトラーゼ活性の回復を伴う量が、チアミン必要量を推定するのに使用できると考えた。新しい科学的根拠はなく、αETKと尿のチアミン排出が測定された枯渇-補給試験に基づき、パネルは全ての成人に1993年に食品科学委員会(SCF)が提案した平均必要量(AR)0.072 mg/MJ (0.3 mg/1,000 kcal)を承認した。ほかの枯渇-補給試験の結果はこの値と一致している。パネルは一般人のチアミン必要量の分布に関する不確実性をカバーするためにSCFが使用する20%の係数について同意し、全ての成人にSCFが設定した集団別参照摂取量(PRI)0.1 mg/MJ (0.4 mg/1,000 kcal)を是認した。チアミンの必要量とエネルギー必要量の関係がすべての人口集団で同じという仮定のもと、7-11か月の乳児、1歳以上18歳未満の子供、妊婦と授乳中の女性に成人と同じARとPRIがmg/MJで表現され、提案された。 
(これからキロカロリーではなくメガジュールを使う、という意志があるのだな)

Outcome of a public consultation on the draft scientific opinion of the EFSA Panel on Dietetic Products, Nutrition and Allergies (NDA) on dietary reference values for thiamin
EFSA-Q-2015-00674
19 December 2016
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/1138e
科学的意見は2016年11月22日にNDAパネルに承認され、EFSA Journalで発表される。