食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

SMC NZ

  • 捕食者のいないNZ:我々の「月探査ロケットの打ち上げ」を達成するために何が必要か−専門家のQ&A

Predator Free NZ: what will it take to achieve our own ‘moonshot’ – Expert Q&A
January 18th, 2017.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2017/01/18/predator-free-nz-what-will-it-take-to-achieve-our-own-moonshot-expert-qa/
政府が約6ヶ月前に発表した2050年までにニュージーランドを捕食者フリーにするという目標について専門家に尋ねた
(ほ乳類を殺すための薬物だけではなく遺伝子組換えラットなどの新技術の利用も想定されている。技術的ハードルはもちろん社会的ハードルも高く、要注目)

  • 化粧品のマイクロビーズ禁止提案−専門家の反応

Proposal to ban microbeads in cosmetics – Expert Reaction
January 16th, 2017.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2017/01/16/proposal-to-ban-microbeads-in-cosmetics-expert-reaction/
環境大臣の発表した提案でマイクロビーズを含む化粧品は禁止される
海洋科学者がマイクロプラスチックの禁止を主張していた。英国などの他国では既に禁止にむけて動いている。SMCは専門家の反応を集めた
カンタベリー大学化学部上級講師Sally Gaw博士
マイクロプラスチックは直径5mm以下の小さなプラスチックのかけらのことで、二種類ある;マイクロビーズのように人工的に作ったものと大きなプラスチックが壊れて小さくなったものである。マイクロプラスチックの分解は極めて遅い。マイクロプラスチックは海に広範に存在し海洋動物から検出されることが増加している。魚や貝がマイクロプラスチックを食べ物と間違えて取り込んでしまう。その結果満腹になって飢餓に陥ったり消化管に障害を起こしたりして動物の健康に影響する可能性がある。またマイクロプラスチックが水中の汚染物質を濃縮してそれを食べた動物に汚染物質が移行する可能性がある。
マイクロビーズはボディスクラブのようなパーソナルケア用品に使われて下水に流されている。下水処理場ではマイクロビーズは排除されず環境に放出される。パーソナルケア用品のマイクロビーズ禁止は大きな前進だが、毎年海に入る膨大な量のプラスチックを減らすためにはさらなる対策が必要である。
オークランド大学生物科学部Mary Sewell准教授
マイクロプラスチックは5mm以下のもので、洗顔料に使われるマイクロビーズはさらに小さく1mm以下、一部は0.01mmである。この大きさのプラスチックは通常植物プランクトンを食べる一部のプランクトンに食べられる可能性がある。多くの水処理施設では回収されないプラスチック浮遊物は海に出る。多くの国が既にこれらの製品を禁止していて、我が国は遅れをとっている。

  • 研究者がスポーツにおけるアルコール宣伝の禁止をもとめる

Researchers call for ban on alcohol marketing in sport – In the News
January 13th, 2017.
http://www.sciencemediacentre.co.nz/2017/01/13/researchers-call-for-ban-on-alcohol-marketing-in-sport-in-the-news/
オタゴ大学の研究者がNew Zealand Medical Journalに発表した論文で、スポーツでのアルコールの宣伝や財政支援を禁止するよう求めた
2014-15年の夏のテレビスポーツイベントを調査し、聴衆が1分当たり1.6から3.8のアルコールブランド、1時間当たり最大200の広告に暴露されていることを発見した。主著者のLouis Signal准教授は、子ども達はこのようなアルコールのマーケティングから守られなければならないと言う
以下ニュースへのリンク

  • ロサンゼルスの寿司レストランで魚偽装

Fish fraud in Los Angeles sushi restaurants
Jan. 13, 2017
http://www.sciencemag.org/news/sifter/fish-fraud-los-angeles-sushi-restaurants
新しい研究がロサンゼルス中の寿司レストランで提供されている魚の約半分が誤表示であるとYahoo! Newsが報道している。この研究はConservation Biologyに発表されたもので4年にわたって26のレストランで提供された魚10種の364検体のDNAを調べたものである。その結果47%がニセであった。例えば、オヒョウ、レッドスナッパー、キハダマグロがヒラメのような乱用されている代用品と交換されている。騙されたくなければサーモンを注文するといい
Using DNA barcoding to track seafood mislabeling in Los Angeles restaurants
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/cobi.12888/full