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糖尿病の膵臓は断食で再生する可能性がある

Behind the headlines
Fasting diet may help regenerate a diabetic pancreas
Friday February 24 2017
http://www.nhs.uk/news/2017/02February/Pages/Fasting-diet-may-help-regenerate-diabetic-pancreas.aspx
膵臓はある種の断食で自己再生を引き起こす可能性がある、と米国の研究者は述べている」とBBC Newsは報道している。
マウスの研究で低カロリーの食事が1型糖尿病2型糖尿病の症例に効果的である可能性があると発見した。
膵臓は身体が血中の糖(グルコース)を分解する際働くインスリンというホルモンを分泌するβ細胞として知られる特殊細胞を働かせる臓器である。
1型糖尿病において膵臓からインスリンが分泌されなくなってしまう。2型糖尿病においてはインスリンが十分分泌されないか、体内の細胞がインスリンに反応できない(インスリン抵抗性)状態である。
マウスは4日間低カロリー、低タンパク及び低炭水化物だが高脂肪の食事を与えられた。
初日は通常の1日摂取カロリーの半分を与え、その後3日は通常摂取カロリーの10%を与えた。
研究者は断食と断食の合間の10日間は通常の食事を再度与えるという形で、この断食を3回繰り返した。研究者はその際の膵臓を調べた。
研究者は1型糖尿病2型糖尿病両方とものモデルのマウスでインスリンの分泌が回復し、インスリン抵抗性が低下し、またβ細胞が再生する可能性があることを発見した。ヒトの細胞のサンプルを含んだ初期の実験室での研究で同じような可能性が見られた。
これらは期待できる結果であるが、ヒトにおけるこれらの知見を実証するためにさらなる研究が必要である。
もし、あなたが1型もしくは2型糖尿病を患っているならば、まず医師の助言を聞く前に断食を試してはいけない。カロリー摂取の急な変化は予測できない影響を与え、合併症に繋がる可能性がある。