食品安全情報blog過去記事

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食品安全:小規模小売業者に提案するよりシンプルなルール

Food safety: simpler rules proposed for small retailers
2 March 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/press/news/170302?utm_source=EFSA+Newsletters&utm_campaign=1d58f70539-HL_20170303&utm_medium=email&utm_term=0_7ea646dd1d-1d58f70539-59411841
EFSAは食品雑貨店、精肉店、パン屋など小規模小売業での食品安全性管理への簡易アプローチを提案する。このアプローチには、食品生産工程の各段階で最重要の生物学的・化学的・物理的ハザードの同定方法、ハザードを発生させやすい行動や慣例、適切な管理方法についてのガイドラインが含まれる。
経営上、組織的技術的なハードルが組み合わさると、多くの小規模食品小売業者が既存の食品安全管理システム(FSMS)の要求に従うことは難しい。特に、ハザード分析と重要管理点 (HACCP)計画適用はしばしば複雑で、少数の職員しか雇えない組織の処理能力を超えてしまう。
この問題を乗り越えるために、EFSAは5種類の小規模食品業―精肉店、食品雑貨店、パン屋、鮮魚店、アイスクリーム店―に理解と実行しやすい簡単なFSMSを開発した。
この新しいアプローチは、生産段階を要約するフローチャート、添付アンケート調査、そしてハザード同定からコントロール措置まで小売業者が食品安全性管理過程を見渡すためのシンプルな表を使用する。
EFSAの生物学的ハザードと汚染物質のユニット長であるMarta Hugas氏は述べた:「現在の食品衛生規則のある局面は、特に資源が限られ専門的技術が不足している小規模業者には困難な場合がある。
欧州委員会が私達に開発するよう求めたこのより簡単なアプローチは、そのような管理者がハザードを同定しそれらへの対策をとりやすくするだろう。それは消費者と同様食品業界に有益となる既知の問題への現実的な対応である。」
簡素化したシステムとは、例えば、小売業者には特定のハザードについての詳細な知識を持つことが求められていないことを意味する。彼らはただ単に生物学的、化学的、物理的ハザードやアレルゲンが存在するかもしれないことや、カギとなる管理行動―正確なチルド保存や生と調理済製品を分けることなど―に失敗すると消費者のハザードへの暴露を増す可能性があるということを知っているだけでよい。
管理方法の決定前に通常求められる、ハザードのランキングと優先順位付けの古典的アプローチは外された。
科学的意見を出すEFSAの生物学的ハザードに関するパネルの専門家は、精肉店、食品雑貨店、パン屋、鮮魚店、アイスクリーム店に簡易アプローチを適用するよう推奨した。これは効果的な食品安全管理システムを実行しようとする際に他の小規模食品業が遭遇する問題の多くも克服できるので、食品業界内で広く適用することを検討すべきと付け加えた。

・食品安全管理システムの適用を考慮した特定の小規模小売業者のためのハザード分析アプローチ設立
Hazard analysis approaches for certain small retail establishments in view of the application of their food safety management systems
EFSA Journal 2017;15(3):4697 [52 pp.]. 2 March 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4697