食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 子どもの頃の鉛暴露は約30年後のIQと社会経済的地位の低さと関連

Childhood lead exposure associated with lower IQ, socioeconomic status nearly 3 decades later
28-Mar-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-03/tjnj-cle032417.php
JAMA。11才の時に血中鉛濃度が高かった人が38才になったときの結果。ニュージーランドで1972-3年に生まれた1037人の追跡研究。

  • セリアック病検診の根拠は不十分

Evidence insufficient to screen for celiac disease
8-Mar-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-03/tjnj-eit032417.php
USPSTFは現在の根拠は症状のない人にセリアック病の検診を行うことの利益と害のバランスを評価するには不十分であると結論した。JAMAの3月28日号に発表。

Vitamin D, calcium supplementation among older women does not significantly reduce risk of cancer
28-Mar-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-03/tjnj-vdc032417.php
JAMA。2303人の健康な55才以上の閉経後女性をビタミンD3 2000IU/dプラス1500mgカルシウムの処置群に1156人、プラセボに1147人に割り付けて約4年。新たにがんと診断されたのは109人で、処置群45人プラセボ群64人で有意差無し。処置に関連しそうな有害事象は腎臓結石と血清カルシウム濃度の上昇。

  • 前立腺がん検診はしばしばベネフィットとリスクについての話し合い無しに行われている

Prostate screening often occurs without discussion of benefits, risks
28-Mar-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-03/bu-pso032817.php
新しい研究によると前立腺がんの血液検査は良く行われているが、大規模全国調査で利点と欠点についてのバランスのとれた医師との話し合いがあったと報告するのはたった30%である。さらにそのような議論を行うことがUSPSTFが2012年にPSA検査をしないように助言して以降減っている。「これは警告すべき数値である」とGeorge Turini博士は言う。
例えば2014年の111241人の男性のうちのサンプルでは、29.5%がメリットとデメリットの両方を話し合った、33.9%はどちらについても話さない、35.7%はメリットしか話しあわなかった、0.8%がデメリットしか話し合わなかった、である。そして62.4%がPSA検査をしている。Urologyに発表。
(検査はするなと言われてもやりたいという強い圧力がある。この場合臨床医のほうが統計みている人たちより問題で検査のデメリット情報を患者に伝えていない。甲状腺がんも同じ。)