食品安全情報blog過去記事

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論文

House fly mortality by artificial sweetener: Starvation, not toxicity
5-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/esoa-hfm033017.php
Journal of Medical Entomology。
最近のニュースの見出しが人工甘味料は殺虫作用があるかもしれないと言うが、家のまわりにTruviaを撒かないように。新しい研究によると昆虫は甘味料中毒になったのではなく単なる栄養不良で死んだことを示唆する。
ノースカロライナ州立大学の研究者らがイエバエ(Musca domestica)のエリスリトール、砂糖、寒天、水上での生存率を比較した。彼らはハエが選べるときは砂糖が特に好きであること、エリスリトールだけを与えたときには水あるいは寒天だけより早く死ぬことはないことを発見した。マンニトール、キシリトールソルビトールでも調べて、ソルビトールのみが何らかの栄養となることを発見した
(これ
You catch (and kill) more flies with this sweetener
4-Jun-2014
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2014-06/du-yc052814.php

  • コラーゲン標的PETプローブが肺繊維症の診断と治療を向上させるかもしれない

Collagen-targeting PET probe may improve diagnosis and treatment of pulmonary fibrosis
5-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/mgh-cpp033117.php
Science Translational Medicineに発表された68Ga-CBP8というコラーゲンを標的にしたプローブの開発。
著者のマサチューセッツ総合病院のPeter Caravan博士は「コラーゲン産生の増加は肺やその他の組織での繊維化の指標である。」
(ここを引用したかっただけ。コラーゲンは普通は増えてはいけない)

  • The Lancet:タバコとの戦い:最新推定はコントロール政策の「新たな継続的」努力が必要であることを示す

The Lancet: The war on tobacco: Latest estimates show need for 'renewed and sustained' efforts on control policies
5-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/tl-tlt040417.php
・全世界では2015年に毎日喫煙しているヒトは約10億人、男性4人に1人女性は20人に1人で1990年以降それぞれ3人に1人と12人に1人から減っている
・喫煙率は低下したが喫煙が原因の死亡は4.7%増加し10人に1人以上が喫煙が原因で死亡している
・1990年から2005年の間に比べて2005年から2015年の間のほうがより多くの国で喫煙率の低下を達成している
・タバコ規制は有効であるが人口増のため世界の喫煙者数は増えた。

  • 毎月高用量のビタミンDを補充することは心血管系疾患を予防しない

Monthly high-dose vitamin D supplementation does not prevent cardiovascular disease
5-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/tjnj-mhv040317.php
大規模RCTの結果が JAMA Cardiologyに発表された

Multivitamins not associated with heart disease risk, regardless of initial dietary intake
5-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/bawh-mna040517.php
JAMA Cardiologyに発表された医師健康研究II (PHS II)の11年のフォローアップ。マルチビタミンプラセボで主要心血管系疾患リスクに有意差はなかった。研究者らはもともとの食事が栄養の少ない人たちにはマルチビタミンが効果があるのではないかと検討したが、もとの栄養状態にマルチビタミンのCVDリスクや総死亡への影響に対して明確な影響はなかった。
著者のHoward Sesso博士は「直感的に多くの人が栄養状態の悪い人にはマルチビタミンの長期使用がメリットがあるのではないかと考えてきた。しかし我々の最近の解析ではそのような根拠は全くなかった」という。
アメリカ人の「栄養不良」レベルでは実際のところ不足していないんじゃないか。栄養業界が「理想的」ではないと言っているだけで。)