食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

ミツバチの健康:EFSAはデータ収集の必要性の概要を述べる

Bee health: EFSA outlines data collection needs
22 May 2017
http://www.efsa.europa.eu/en/press/news/170522-0
EFSAのMUST-B作業グループはミツバチのリスク評価モデルの支援に必要な野外データ収集の要求を最終化した。このモデルは発表されたデータと専門的な知見を用いて現在開発されているが、さらに評価するために現実的な野外データが求められている。この新しい報告書は、求められるデータの種類やどこでどのように収集するかを設定している。
MUST-B作業グループ長のSimon More教授は述べた:
「この作業にはいくつかの課題があった。野外で収集されたデータがこのモデルに十分な品質であることを保証するための正確で妥当性を評価された方法の必要性に対応しなければならなかった。結果のばらつきを減らすために自動化されたツールで、標準化された再現性のあるプロトコールを必要としている。今年のSETAC会議で発表された最近の研究は、ツールの開発に期待できる進歩を示した。よりよいリスク評価に向けて、最終的にはよりよいミツバチの健康のために、データの質と調和を高める必要がある。」
MUST-B作業グループは、欧州中の様々な気候と環境条件を代表する4加盟国の研究場所とデータを収集すべき3つのミツバチの亜種を選定した。データ収集期間、データの品質、コロニーの様子―習慣やミツバチの巣箱の中の産物の状態など―への要求も明記した。
教授はさらに付け加えた:「私達は最初に4つの収集場所を提案しているが、EUの地形、天候、亜種、農業習慣、ミツバチ飼育習慣の多様性を考慮すると、他のEU国のデータが非常に役に立つ。私達がより多くのデータを収集できれば、このモデルはより強化されるだろう。欧州にはすでにいくつかのミツバチ健康監視構想があり、これに基づいてすべての関係者と協力してことを進める必要がある。」
6月にブリュッセルで開催される「ミツバチの健康に関するデータ収集及び共有:欧州のミツバチパートナーシップに向けて」という科学的討論会は、ミツバチの健康に関する可用性、データの収集と分析、コミュニケーションに関する問題をより深く話し合う機会である。最終目的はよりよいデータ収集と共有を通して、欧州のコロニー喪失問題を取り扱うことである。

  • ミツバチモデルの実証と検証に寄与する野外データ収集の仕様書

Specifications for field data collection contributing to honey bee model corroboration and verification
EFSA-Q-2016-00359
22 May 2017
http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/1234e
3つの規制区域を代表する4加盟国(デンマークポーランドポルトガル、フランス)が選ばれ、10か所(デンマークで4、ポーランドで2、ポルトガルとフランス)でデータ収集が行われる。