食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 全ての植物ベースの食事は同じではない

Not all plant-based diets are created equal
17-Jul-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-07/acoc-nap071317.php
心疾患リスクを下げるために植物をメインに食べるように薦められているが、Journal of the American College of Cardiologyに発表された研究によると、一部の植物ベースの食事は心疾患リスクの高さと関連する。
植物ベースの食事を、全ての植物を食べて動物を減らすことを強調するもの、全粒穀物や野菜や果物などを摂ることを強調する健康的食事、精製穀物などのあまり健康的でない植物由来食品を強調する不健康な植物ベースの食事、に三分類した。Nurses' Health Study の1と2及びHealth Professionals Follow-Up Studyのベースラインサンプルを用いて解析した。全体としては植物ベースの食事は心疾患リスクの低さと関連したが、あまり健康的でない精製穀物や砂糖入り飲料、じゃがいも、お菓子などの多い食事は逆の影響があった。植物食品にはいろいろあることは明確で、それらを考慮することが重要である。

  • 高用量ビタミンDは小さい子どもの風邪リスクを減らさない

High-dose vitamin D does not reduce risk of common cold among young children
18-Jul-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-07/tjnj-hvd071417.php
JAMAに発表された、1-5才の子ども達に2,000 IU/dあるいは400 IU/dを9月から5月までの4か月以上与えた研究。鼻のぬぐい取りの検査で確認した上気道感染に両群で差はなかった。

  • 若年成人肥満:肥満流行を逆転させるには、無視されてきたが必須の注目すべき集団

Young adult obesity: A neglected, yet essential focus to reverse the obesity epidemic
18-Jul-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-07/gwu-yao071717.php
JAMAに発表されたWilliam Dietzのエディトリアル。
これまで子どもや青少年が主な予防対策の対象だったが、20-39才の若年成人はもうすぐ親になる世代で、最も体重増加が激しい年代である。
(この研究を受けて↓)

成人初期から中期の体重増加は主要慢性疾患、死亡のリスク増加と関連する
Weight gain from early to middle adulthood linked to increased risk of major chronic diseases, death
18-Jul-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-07/tjnj-wgf071317.php
JAMA

  • 睡眠不足と軽度飲酒で運転することの危険性

The dangers of driving after restricted sleep and moderate alcohol intake
19-Jul-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-07/w-tdo071817.php
Human Psychopharmacologyに発表された運転に合法なレベルでの飲酒と軽度の睡眠不足を組み合わせた場合にはどちらか一方のみの場合に比べて注意不十分や眠気がより大きくなるという研究。

  • 英国はBrexitの食品への影響に準備できていない、報告書が警告

UK not ready for Brexit's impact on food, report warns
16-Jul-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-07/uos-unr071417.php
主導的食品政策専門家Erik Millstone (Sussex大学), Tim Lang教授 (City, University of London) 及び Terry Marsden教授 (Cardiff 大学)による報告書。EU離脱は食品部門での消費者の関心、公衆衛生、ビジネス、労働者に重大なリスクとなる。
英国の食品や農業に関する政府のビジョンがないためソフトBrexitであっても有害影響を受けるだろう。英国の消費者は食品について膨大な影響があることを知らされていない。

  • 人工甘味料は体重増加、心疾患及びその他健康問題とリンクする

Artificial sweeteners linked to risk of weight gain, heart disease and other health issues
17-Jul-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-07/cmaj-asl071117.php
CMAJ (Canadian Medical Association Journal)に発表されてレビュー。平均40万人以上の人を10年フォローした37の研究をレビューしたところ、臨床研究のゴールドスタンダードであるRCTはたった7つの1003人を平均6か月のものだけだった。これらの試験では人工甘味料の減量への影響は一貫しておらず、長期の観察研究では人工甘味料は肥満と関連があった。
(いつもの、太っている人が減量しようとし、痩せている人は減量しようとしないので、減量法は太る原因、みたいな主張。食品で長期RCTは困難だと思うが)

  • フライドチキンの化学(動画)

The chemistry of fried chicken (video)
18-Jul-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-07/acs-tco071817.php
ACS動画シリーズ
アメリカ人って日本風の肉がやわらかくて食べやすい唐揚げは好きじゃないのかな。この大きいのにかぶりつくのが好きなのかな)