食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

企業は卵と卵製品を追跡する努力を積極的に行う

Companies taking active efforts to trace eggs and egg products
18.8.2017
https://www.evira.fi/en/foodstuff/current-issues/2017/yritykset-aktiivisia-kananmunien-ja-munavalmisteiden-jaljittamisessa/
フィンランドの食品部門も、卵を含む製品や卵調理品、その製品の原料、必要に応じて保管検体の出所を調査する努力を積極的に行っている。フィンランドでは、保管されている全卵粉末の1ロットにフィプロニルが含まれていることが分かった。このロットはデンマークから輸入され、その製品の原料は中央ヨーロッパ産だった。この製品は食品に使用されておらず、企業はその製品の使用をすぐさま禁止した。フィンランド食品安全局Eviraは欧州の状況も監視し続ける。
数か国の食品企業は、オランダ、ベルギー、ドイツの卵にフィプロニルが検出された後、卵、卵を含む製品、卵製品の出所を積極的に追跡している。フィプロニルは生産動物への使用は認可されていない。企業は分析用のサンプルも採取している。欧州委員会が設定した限度値を超える濃度の製品は市販から回収している。フィプロニルが使用された農場では営業を停止し、これらの農場からこれ以上卵が市場に届くことはない。
フィンランド食品安全局Eviraは、卵、卵を含む製品、卵製品の安全性を確認できるよう企業と管理当局向けのガイドラインを編集した。これらのガイドラインは、各種卵製品への欧州委員会のフィプロニル限度値の適用についてより詳細な情報を提供する。ある会社に社内管理で限度値を超える製品が見つかると、その製品は破棄あるいは返却される。
「食品を輸入、生産、加工、製造、流通する管理者は、その製品が安全で規制上の要求に従っていることを確かめる責任がある。社内管理は企業の日々の操業の一部であり、関連する要求はフィプロニルだけでなく全ての食品ハザードに適用される」とEvira の食品安全部門の責任者であるLeena Räsänen博士は再確認した。
フィンランドで市販されているほとんどすべての卵は国産である。Eviraは管理プログラムに従って定期的にフィンランドの卵の残留物管理を行っている。Eviraは卵のフィプロニルを検査する能力もあり、それは管理計画に加えられることになっている。
ドイツで行われた科学的リスク評価によると、この事件に関連して卵で測定されたフィプロニルの最大濃度は子供に健康有害影響を引き起こす恐れがある。
「卵や卵製品が例えばビスケットの材料として使用されると、その製品の卵の割合は小さい。現在入手可能な全てのデータから、気にせずにその製品を食べられることが示されている」とRäsänen博士は結論した。