食品安全情報blog過去記事

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Abstract for TR-584

インドール-3-カルビノールのF344/N ラットと B6C3F1/N マウスでの毒性試験およびインドール-3-カルビノールのHarlan Sprague Dawleyラットと B6C3F1/N マウスでのがん原性試験(強制経口投与)
Toxicology Studies of Indole-3-Carbinol in F344/N Rats and B6C3F1/N Mice and Toxicology and Carcinogenesis Studies of Indole-3-Carbinol in Harlan Sprague Dawley Rats and B6C3F1/N Mice (Gavage Studies)
last updated on Sep. 12, 2017
https://ntp.niehs.nih.gov/results/pubs/longterm/reports/longterm/tr500580/listedreports/tr584/index.html
インドール-3-カルビノールはダイエタリーサプリメント成分あるいは各種ハーブ/ビタミンと組み合わせて複合ニュートラシューティカルとして販売されている。がん予防、デトックス、免疫強化を含む健康上のメリットがあると宣伝されている。インドール-3-カルビノールはブロッコリ、芽キャベツ、カリフラワー、キャベツ、ケール、コールラビ、カブなどのアブラナ科の野菜に含まれる成分のグルコシノレートであるグルコブラシシンの自然に生じる分解産物である。インドール-3-カルビノールへの暴露はアブラナ科の野菜を食べることやダイエタリーサプリメントから経口でおこる。NCIの毒性及び発がん性試験候補とされたのは天然に存在することと乳がんの化学予防の可能性のためである。コーン油に溶かして3か月と2年間の強制経口投与を行った。
一部細菌変異原性試験で遺伝毒性弱い陽性、in vivo小核試験は陰性
発がん性は、投与量はラットが0, 75, 150, or 300 mg/kg、マウスが0, 62.5, 125, or 250 mg/kg
雌ラットで子宮腺がんの増加により幾分かの根拠
雄マウスで肝細胞腺腫、肝細胞がん、肝芽腫の増加により明確な発がん性
他炎症等の非発がん影響多数。雌マウスの最高用量では体重の減少

(NTPのウェブサイト、前より見やすくなっている。すごい頑張った。
確かにサプリメント売っている。そしてこんな詐欺医者がヒットする
http://www.1ginzaclinic.com/Diindolylmethane/DIM.html
「植物から見つかる抗がん物質の多くは、植物が自分を守るための生体防御成分のことが多いのです。つまり、植物が自分の生体防御の為に持っている成分は、人間の病気を治したり、生体防御力を高める薬効が期待できるのです。」って書いてるけどNTPの試験結果を見る限りただの有害物質だよねぇ、植物はほ乳類からも身を守りたいんじゃないかな
そしてこの院長、経歴は立派なのに年々主張が酷くなっている。どこで闇落ちしたんだろう?がん化学予防への期待がピークだった頃の米国に留学してるっぽいのでそれに人生かけちゃったのかな。「これだ」と思ったテーマがうまくいかないことを受け容れられず妄想に走った?